メカエンジニア/
装置開発(機械設計)
杉山 秀樹HIDEKI SUGIYAMA
設計技術二部
2グループ グループリーダー
2000年入社 機械工学専攻

グループリーダーとして、18名のメカエンジニアたちの開発を指揮する杉山さん。
メンバーの能力や意見を尊重しつつ、経験豊富な目で全体を見据えたアドバイスをしています。

真空・高温の世界で、
精密メカを動かす戦い。

前職ではロボットの開発をしていましたが、メカエンジニアとしてより最先端の分野にチャレンジしたいと考え、TELに中途入社しました。入社後の私に課せられた最初のミッションは、半導体製造装置のチャンバーと呼ばれる真空炉にウェーハを出し入れする駆動機構の改善です。ミッションに取りかかった私は、それまでのロボット設計の常識が半導体製造装置では通用しないことを思い知りました。

半導体製造装置のチャンバー内は、真空・高温の過酷な環境。さまざまなガスや、パーティクルと呼ばれるゴミの影響も無視できません。前職で手がけてきた機械は大気中で動かすものだったので、前提となる作動環境そのものが別次元でした。私は当初、動きをスムーズにするために精度を高めて設計をしなおしたのですが、なぜか逆に動かなくなってしまったのです。高温下で部品が膨張してしまうことが原因でした。プレッシャーを感じながら試行錯誤する中、ある時視点を変えて設計をしてみると、思わぬ発見がありました。ある程度のラフさを残して設計すると、課題が解決したのです。それまでのエンジニアとしての経験からは考えられないことで、かなりのカルチャーショックを受けました。

「これで動きがよくなるだろう」と胸をなでおろしたのも束の間、すぐに次の問題が襲ってきました。機械がすぐに止まってしまうのです。真空でさまざまなガスにさらされる条件下では、機械を動かす上で大切な潤滑オイルがすぐに切れてしまっていたのでした。そこで、潤滑オイルの補給元の配置を工夫したところ、ようやく動きの改善を実現することができました。ここに至るまでにかかった月日は約3年。全社的に大きな期待がかけられていた案件だったので、無事にミッションをクリアしたときには心からほっとしましたね。なかなか結果が出なかった当時は辛かったですが、いまではこの経験が私を大きく成長させてくれたと思っています。

若手が最前線で開発にあたり、
ベテランが俯瞰で指揮をとる。

6年ほど前からは、後輩メカエンジニアたちの開発を統率するグループマネージャーの立場になりました。グループのメンバーは18名。入社数年目の若手社員が中心です。

メンバーとのやりとりに意外と役立っているのが、自分の心身のリフレッシュになればいいと思って5年前に始めた合氣道。「力で倒そうとするのではなく、相手と調和する方法を探す」という精神が、仕事上のコミュニケーションでも生かされていると感じています。

若手エンジニアには常日頃、「慎重にならずにどんどん突き進んでほしい」と伝えています。彼らは開発の最前線で常にメカに触れ、一つのことに集中する勢いには目をみはるものがあります。そうして彼らの仕事ぶりを見守りながら、問題が起きそうなポイントや、特に注力すべき箇所などをアドバイスするのがマネージャーとしての私の役割です。

ベテランの俯瞰的な視点を加えることで、「現在取り組んでいる案件が半導体製造装置全体にどういう価値を付加するのか」「全社のビジネスにどう貢献するのか」といったことがチーム全体で共有できます。若手とベテランがそれぞれの長所を生かし、チームワークで開発を進めているこの状況を、とても楽しく感じています。

前向きな好奇心を胸に抱き、
進化し続けるTELの一員に。

私がTELに入って驚いたのは、開発がとても流動的なこと。前の会社では、決められた道をコツコツと進むように開発をしていましたが、TELでは、社会情勢や会社の戦略によって開発の方向性が急転することもめずらしくありません。これは、急速に技術革新が進む半導体業界では大切なことだと思います。流動的に動く力の源は、社内に多様な知識、能力をもった人たちがいるという地力の強さです。「この分野に力を入れよう」となると、該当分野のスペシャリストたちが力を結集させ、周りの社員も彼らから学びながら全力で協力するのです。私は、変わり続けるTELの一員であることにいつもワクワクしています。

最先端技術の結晶である半導体製造装置をつくるTELですが、入社時から「半導体製造装置の専門家です」という人はまずいません。大切なのは、入社してからどれだけ学び、新しい知識や技術をつけていくかです。自分の目先の業務以外にも興味をもち、「新しいことを知りたい」「できることを増やしたい」という前向きな姿勢でいれば、きっとTELのエンジニアとして活躍できます。私自身も、常に新しいことへの好奇心をもって、これからも前進し続けたいと思います。