TOKYO ELECTRON LIMITED

半導体製造装置とデータ活用の歴史

半導体製造装置はデータ活用とともに進化してきたと言っても過言ではありません。
さまざまなモノがインターネットにつながるIoT(Internet of Things)技術は、ありとあらゆるモノにセンサーがつき、センサーからのデータを組み合わせることによって価値を創出する取り組みを指します。
半導体製造装置には何百ものセンサーがついており、センサーデータを解析して半導体プロセスの精度向上や生産性向上に応用されています。
半導体製造装置はまさにIoTの先駆け的存在と言えます。

半導体製造におけるAI活用状況

半導体製造におけるデータ活用の歴史は古く、センサー情報から仮想的にプロセス加工結果を予測するVirtual MetrologyやFDC(Fault Detection & Classification)などの取り組みは20年近くにわたります。
半導体製造では開発、立ち上げ、量産の大きく3つのフェーズにわかれており、それぞれのフェーズでデータ活用がおこなわれています。
お客さまにおいてもいちはやく新製品を市場に供給するために、開発ターンアラウンドタイムの短縮、立上期間の短縮、量産フェーズにおける品質安定化が至上命題とされています。
とくに最先端の半導体製造装置においては、プロセス制御の難易度や複雑度が増すにつれ、データサイエンスを取り入れた品質安定化の要望が高まっています。

TELのデータサイエンスのユニークネス

東京エレクトロン(TEL)では、半導体製造装置の知識と経験を基盤として、センサー技術、AIに代表されるデータサイエンス、多種大量のデータを扱うデータエンジニアリング、お客さまの真の課題を見つける問題解決力といった総合力を駆使することが求められています。
日々新しい技術が提案、公開 される昨今において、アルゴリズムの選定、組み合わせや製造装置へのより良い適用方法を考えるには、お客さまの課題の理解と装置知識が必要不可欠です。
例えば、これまで培った装置知識から得たノウハウから装置のプラズマ状態を監視しているセンサーの値に着目し、最新の機械学習アルゴリズムをベースにセンサーの特性を考慮したカスタマイズを加えることで、一般的なアルゴリズムを単純に適用する場合に比べて高い精度をもったVirtual Metrologyを獲得することにチャレンジしています。

まとめ

半導体製造装置は古くからデータサイエンスを取り入れ、お客さまの課題解決に努めてきました。半導体プロセス開発の難易度と複雑度が増す中、データサイエンスの取り組みはこれからさらに、重要な位置付けとなります。

TELは幅広い製品ラインアップを有する当社ならではの総合力を生かし、お客さま課題解決の手段としてデータサイエンスの活用に力を入れ、総合的提案力で価値を提供してまいります。