JavaScriptが無効になっています。
このWebサイトの全ての機能を利用するためにはJavaScriptを有効にする必要があります。

Interview
インタビュー

2023年、人類火星移住計画

バス・ランスドルプ
マーズワン・プロジェクト (Mars One)
共同設立者およびジェネラル・ディレクター
2013.04.22
2023年、人類火星移住計画 />

2023年に人類を火星まで送り届ける計画が始まった。それも片道切符でだ。世界中から公募で宇宙飛行士を選び、トレーニングから火星着陸までの一切をテレビ番組でリアルタイムに放映することによって資金を得る。斬新なビジネスモデルの上に、既にあるテクノロジーを組み合わせて火星移住計画をデザインするのは、オランダの民間ベンチャー企業だ。注目の若き創立者に、日本のメディアで初めて取材陣が訪れ、計画の全貌を聞いた。

(インタビュー・文/瀧口 範子 写真/Jeroen Bouman)

世界中から技術を調達して統合する

火星コロニーのイメージパースの写真
[写真] 火星コロニーのイメージパース
Credit:Mars One / Bryan Versteeg

──マーズワンは火星に人間を送るミッションを計画する組織ということで、宇宙船の工場のような場所を想像してきましたが、ここはごく普通のオフィスですね。

マーズワンは、自社で宇宙船を作るようなことはしません。すでにあるテクノロジーをパズルのように組み合わせて用いるというやり方でミッションを構想しています。まずミッションを立ててから、さてどこから要素を調達しようかと考えたのではなくて、すでに実現のためのテクノロジーはあると確証を得て、ミッションを立てたのです。火星に宇宙船を飛ばすための機材の要素はアメリカ、カナダ、イタリア、イギリス、オランダなど世界中の国々から調達します。

──火星に到達する宇宙船や、火星で人間が住むために必要なテクノロジーはかなり複雑なものだと思いますが、それらすべてがもう手に入るようになっているということですか。

そうです。すでに確立されているか、あともう一歩の段階です。たとえば、ロケット部分の調達先として話を進めているスペースXは、すでに国際宇宙ステーション(ISS)まで何度か無人ロケットを飛ばすのに成功しています。おそらく人間が乗船していても生き延びたでしょう。現在の「ファルコン9」は、コアの上部にカプセルが載ったもので、次のロケットはコアがもう2つ脇に付いた「ファルコン・ヘビー」となる計画ですが、そのコア自体は最初のものとそう変わらないのです。スペースXからもうひとつ調達を考えているのは着陸カプセルで、これはISSから地球へ帰還する際に用いられているものと似ています。現在のものは直径3.6メートルですが、われわれには5メートルのものが必要です。この2つがテクノロジー面でまだ完全に確立していない要素で、その他の要素、つまり生命維持装置、ローバー(自動探索車)、火星用の宇宙服などはすべて実現済みです。もちろん、特定の用途のために開発や調整が必要なものもありますが、ゼロから発明しなければならないものはありません。

スペースXから購買予定の火星への着陸カプセルと、半自律走行するローバーの写真
[写真] スペースXから購買予定の火星への着陸カプセルと、半自律走行するローバー
Credit:Mars One / Bryan Versteeg

──そうした要素を別々に集めて、統合するということですね。

要素と言っても、部品を調達するのではなく、火星へのロケット発射と着陸の「サービス」を買うということです。したがって、ロケット製造のプロセスにわれわれが手を触れることはありません。その意味で、スペースワンはアメリカの航空宇宙局(NASA)やヨーロッパ宇宙機関(ESA)とはまったく異なる組織です。彼らは政治的な組織であるため、国内や域内の複数の企業から部品を調達することが課せられ、実際に統合しようとするとうまく噛み合ないといったこともよくあったのです。また外にもっと優れた機材要素があっても、それを使うこともできなかった。しかし、国際的な組織であるスペースワンは、専門家の意見も取り入れながら世界のどこで最高のシステムを調達できるかを探します。そうすることで、NASAやESAよりも安く迅速に主要な要素を集めることができるのです。

──スペースワンは火星に人が住むためのミッションですから、居住のための要素も必要ですね。

はい。そのためには着陸船のカプセルと風船のように膨らむ居住ユニット、人間の到着前に前哨基地を整えておくロボットアーム、火星用宇宙服などがあり、また人間が地球から火星まで乗っていく小さな宇宙ステーションも必要です。

──ミッションは2023年に開始されるとのことですが、この時期はどのようにして特定されたのでしょうか。

もともと火星に宇宙船を送るのに適した時期は、地球と火星の軌道の位置上、26ヶ月に1度しかやってきません。それも2、3ヶ月の間だけです。最初に宇宙船ドラゴンを宇宙から火星に着陸させ、テクノロジーに問題がないことを証明するデモンストレーションが必要です。次に、ローバーを搭載したミッションを行い、居住に適した位置を探します。だいたいこのあたりという場所は把握していますが、平地で土壌に十分な水分があるところを特定しなければなりません。そして2020年には、大量の貨物が到着します。居住ユニット2機、生命維持装置ユニット2機、追加のローバー1台などです。ローバーは重要な道具なので、予備が必要です。そしてもう1度、必需品を送れば、人間が到着する準備が完了します。この最初のデモンストレーションができるのが2016年、次のローバーを送り込むのが2018年、貨物が2020年、そして人間が飛び立つのが2022年で、彼らが火星に到着するのが2023年となります。

居住ユニットの写真
[写真] 居住ユニットは着陸カプセルの背後に建設され、そこに生命維持装置ユニットがつながれる。
Credit:Mars One / Bryan Versteeg 

火星への片道切符を手にするのはどんな人か

──さて、マーズワンの大きな特徴は、火星探索に行く人々が片道切符でミッションに参加するということです。つまり、行ったら残りの人生をずっと火星で過ごすことになる。なぜ戻ってこないのでしょうか。

ここが可能と不可能の分かれ道だからです。もし、火星に着陸した人間を地球に戻そうとすれば、地球からロケットを打ち上げる以上の巨大な装置が火星で必要になる。しかし、それを可能にするテクノロジーはないのです。装置を組み立てるだけの人間も工場もありません。戻ってくるためには、現在予測される100倍以上のコストがかかります。

──しかし、そうして火星に行ったきりになってもいいという人々は見つかるのでしょうか。

まだ正式な申請受付は始めていませんが、今年1月までに「行きたい」と希望する人々から1000通以上のメールが来ていました。そして1月に飛行士の必要条件を明らかにしたところ、さらに1500通が届き、現在3万3000人が選考手順に関するニュースレターを購読しています。われわれも興味深かったので、「なぜ行きたいのですか」と質問を出したところ、今度は5000通の回答が戻ってきました。

──どんな理由がありましたか。

全てを代弁することはできませんが、理由はさまざまです。たとえば「人生を意味のあるものにしたいから」という人もいます。地球でもいい人生を送っているが、このミッションに参加すれば自分の人生は永遠になるという。また、有名になりたい人、探検が好きな人、新しい場所へ移り住んで冒険をしたい人もいます。われわれは、片道切符のミッションに対して非人道的などと大きな批判が巻き起こると予想していたのですが、意外なことにそれはありませんでした。

──実際にマーズワンの飛行士に必要な資質は何ですか。

私自身は、医者やエンジニアのような具体的な技能を持つ人間が必要だと思っていたのですが、マーズワンの医療ディレクターで、NASAに長年在籍したノーバート・クラフトによると、最も重要な資質は健康で頭の良いことだという。また、無人島でもずっと一緒にいてもいいと思うような相手であることも大切です。飛行士たちは信頼し合いながら問題を解決していけるような、気が張らない関係でなければいけません。火星でケンカをするわけにもいかないので、リードすべき時はリードし、従う時には従えるような性格を求めています。そうした人々を選んで、その後8年間の訓練を施し、生命維持装置の修理を行ったり、骨折を治療したり、簡単な手術もできるようにします。こうしたことは頭さえよければ修得可能な技能なのです。

──飛行士のチームは4人ですが、どのような選考プロセスを計画していますか。

2013年前半には、国際的な選考プログラムを開始する予定です。われわれが提示する資質に合うと考える希望者ならば、誰でも応募できます。その中から、われわれが適性がないと見られる人々を省きます。第2段階では、それぞれの地域にいる選考委員3人による面接が行われ、そこでさらに選考が行われます。第3段階は各国での選考になりますが、ここではそれぞれの国民にも参加してもらって人選します。この段階までにすでにかなり適任であろうという人物が選ばれていますから、自分たちの大使として火星に送りたいかどうかを、国民にも決めてもらうのです。ここで国民が1人選び、マーズワン側でも1人選びます。そして各国から2人が、今度は国際選考に進みます。国際選考では、2015年から2018年までの間に4人のグループを6から12組選び、彼らを訓練するという方法をとります。できるだけ多様な国の参加者から成るグループを目指していますが、互いにうまくやっていけるチームであるかどうかも判断するのです。そして2022年になってようやく、第1回のミッションに参加する飛行士チームを選ぶという手順です。

──4人の性別や年齢はどのように組み合わせますか。

孤立した状況では男女両方がいるチームの方がいいとされています。ただ、男女半々にこだわるよりは、組み合わせの良さを優先します。年齢についても同じです。いろいろなチームができることでしょうが、28歳から60歳、あるいは65歳までとなるでしょう。応募の最低年齢が18歳なので、訓練を経て火星に行くまでには最低でも28歳になっているでしょうし、またあまり高齢だと体力面で火星で行う作業に耐えられません。

火星でのミッション

──火星ではどのような作業が期待されているのでしょうか。

最初に行くチームのためには、前哨基地が準備されていますが、そこを住みやすくするためには多くの工事が必要になるでしょう。また、2回目のミッションのチームのための貨物も届くので、彼らが居住するための準備もしなければなりません。ですから、作業の大部分は工事です。また、植物栽培も重要な作業です。自分たちの食物は自給するため、4人分を栽培するとなるとかなりの仕事です。おそらく有効な時間の半分が工事と栽培に費やされるでしょう。水は、飲料水も含めて、最初から火星の土壌から採ります。水があれば酸素も作れます。地球と同じく窒素もあるので、植物も育つ。もちろん、肝心の火星探索も行います。当初はなかなかその時間をとることはできないでしょうが、可能になればすぐに始めて欲しいことです。われわれはみな、火星への好奇心からこのミッションに携わっているのですから。これが最も重要な作業です。

──火星に行ったチームには、心理面ではどんなことが起こると予想していますか。

誰にとっても、これは非常に挑戦的な環境になる。ですから、われわれが選考プロセスで見極めるのも、それに合った性格かどうかです。その上で彼らを訓練してテストします。孤立した環境で火星をシミュレートし、そこで毎年3ヶ月ずつ8年間に渡って過ごしてもらう。何もかもうまく行けばいいですが、生命維持装置が故障したり、居住ユニットで漏れがあったり、水の供給がなくなったりしたらどうするか。そんな時でも、彼らがチームとしてうまく機能していけるかどうかを試すのです。

──1990年代初頭にアメリカのアリゾナ州で、地球環境をシミュレートした閉鎖空間の中で研究者チームが2年間を過ごす「バイオスフィア2」という実験がありました。最初のチームは2年と20分を過ごして出てきましたが、2番目のチームは仲違いを起こしてプロジェクトは中断されました。予想外のことも起こりえますね。

バイオスフィア2の最初のチームは、酸素が予想以上に少なくなっていくという経験をしています。新しいコンクリートが酸素を吸収してしまうのを計算に入れていなかったのです。そんなことも含め、いろいろな問題がありましたが、それでも素晴らしい偉業だった。あのおかげで、われわれはバイオスフィアとはどんなものなのかを理解するようになりました。もちろん人間関係上の問題もあったでしょう。しかし、それはどんなグループにもある。私と仲間の間でも議論もあり挑戦もある。逆に言えば、議論がないチームこそ問題です。なぜなら議論によってこそ、問題は解決していくことができるのですから。

──マーズワンのチームは、地球とコミュニケーションもするのでしょうか。

コミュニケーションはいつでも可能です。ただ、電話は難しい。地球と火星が最も接近している時でも3分、太陽を挟んで反対側にある時には21分の遅れが生じますから、会話を成り立たせるのは簡単ではありません。けれども、ビデオによるレターをやりとりするという手はあります。

──火星から帰還することが可能になるのは、何年後になると思いますか。

第1回ミッションが火星に到着してから10年、20年後でしょう。しかし、もし10年としても、その頃には火星の低重力環境に身体が適応し、筋肉が衰えて骨密度も大きく減少しています。身体としては地球上の60%ほどの強度しかなく、地球に戻るのにさらに6ヶ月かかることを考えると、最初のチームが地球で暮らせるようになるのはほとんど不可能と思われます。

人類を火星へ送る理由は、創造的原動力

──スペースXを創設したシリコンバレーの起業家、イーロン・マスクは、地球上の環境が悪化するため、火星移住は人類の存続のために必須だと言っています。マーズワンも同様の理由で、火星へ人間を送るべきだと考えているのでしょうか。

10年以内に地球が破滅することはないでしょうが、何か間違いが起こることはあるでしょう。ただ、マーズワンはそれとは異なったいくつかの理由で火星を目指しています。実は、科学研究は最優先課題ではありません。もちろん、地球よりも古い歴史を持つ火星を探求することで、太陽系や人類の歴史について新しい視点が得られることは間違いありません。火星で生物が見つかれば、偉大な科学的発見になるでしょう。2つの惑星に生物が存在するのは、決して偶然ではない。それならば、他の惑星にも生物が存在するかもしれないのです。しかし、マーズワンが火星を目指すのは、人類がこうしたことからしか得られない創造的原動力のためです。アポロ11号が有人月面着陸を果たした1969年当時、私自身はまだ生まれていませんでしたが、その瞬間自分がどこにいたかをみなよく覚えているでしょう。そして、その時味わった大きな感動を決して忘れることはない。ことにアメリカでは、「どんなことでも可能なんだ」と国民が感じた。人々は楽観的になり、その楽観性が何ごとをもたやすいものにしたのです。今、地球ではテロや戦争が続き、経済危機があり、嵐や洪水が起こります。しかし、何かポジティブなことをみなが一緒になってやることは可能なのです。それによって、地球が少しでもいい場所になる。だからこそ、マーズワンは世界中をこのミッションに巻き込みたいと考えているのです。

──マーズワンは非営利組織(NPO)として運営されていますね。

マーズワンはNPOですが、営利組織であるインタープラナタリー・メディア・グループ(IMG)の過半数株主になっています。IMGは、ミッションの放映権を販売し、大きなスポンサー企業を探す。IMGはまた投資を受けることもできます。大きな機材要素調達のために、当初はこの投資が必要です。一方、調達先は純粋に調達先であることが不可欠で、関連企業から機材要素を寄付してもらうといったことはしません。なぜなら、もし調達先を変更しなければならなくなった時に、ヒモ付きであっては困るからです。そこは独立性を保つ必要があるのです。投資と一般からの寄付が当初の収入源となります。

──ミッションのコストはどのくらいですか。

第1回ミッションの4人のチームを火星に送るのに必要なのは、約60億ドルです。しかし、段階を追って進めていくため、すぐにこれだけの巨額な資金がいるわけではありません。

──そしていったんミッションが開始すれば、放映権収入が見込まれるということですね。

そうです。ちょうど国際オリンピックのようなしくみです。ロンドン・オリンピックは約40億ドルの放映権やスポンサー企業からの収入を上げていましたが、開催期間はたった3週間です。他方、火星に人間が居住するということになれば、これは人類史最大のイベントになります。誰もがテレビを見るはずです。インターネットも現在の2倍以上、40億人に普及している。文字通り、万人がその様子を観たいと思うはずです。もちろん2年ほども経てば視聴率は落ちてくるかもしれませんが、その頃には火星へのミッションのコストも下がっている。2回目からは40億ドルほどでまかなえるはずです。

──ミッションが回を重ねるに従い、火星でやることも変化していくのでしょうか。

そうです。第1回のミッションは、先述したように建設と栽培が中心になり、その後も飛行士のステーション建設やコンピューター、コミュニケーションに必要な多くの貨物が地球から運び込まれます。しかし、3回、4回のミッションが行われるころには、火星でプラスティックやコンクリートなどの素材を作りながら、居住ユニットを建設したり、発電したりといったことができるようになると予想しています。発電は当初ソーラーパネルを持ち込みますが、そのうち火星上の素材を用いて同様のパネルを作ったり、藻を利用して発電したりといったことも考えられます。ただ、せいぜい12人、16人の人間がいるだけですから、工場生産のようなことができるわけではありません。

 

──現在、ヴァージングループ創設者であるリチャード・ブランソンのヴァージン・ギャラクティックなど、宇宙探索のための新興企業がいくつかできています。その中でマーズワンの位置づけはどのように異なるのでしょうか。

ヴァージン・ギャラクティックは、大気圏を飛び抜けて帰ってくる弾道飛行を提供する宇宙旅行会社ですから、火星探索とは異なります。お金持ちがちょっと変わったことを体験するサービスを提供する会社でしょう。また、スペースXは、イーロン・マスク自身は火星に人を送ることに関心はあるものの、会社としてはロケットを製造し、基本的には輸送手段を提供する会社です。ですから、火星に人間を移住させはしません。アマゾン・ドットコム創設者のジェフ・ベゾスもやはりロケットに関心があり、宇宙にアクセスするコストを下げようとしている。他には、マーズ・ソサエティー、マーズ・ドライブ、エクスプロアー・マーズなどの組織があり、いずれもマーズへのミッションを行うか、それをサポートしようとしています。ただ、マーズワンは2つの点で彼らとは異なっています。ひとつは、火星への片道旅行であるということ。これが技術的、財政的な実現可能性に大きな意味を持ちます。もうひとつは、世界の人々を引き入れて資金作りをし、すでにあるテクノロジーを組み合わせてミッションを実現するところです。

──火星へ移住するとは、われわれ一般人には超未来的な話に聞こえるのですが、マーズワンには実現可能性がしっかりと見えているわけですね。

そうです。テクノロジー上、財政上、そして心理的にも可能です。もちろん、極度に複雑なプロジェクトですから、何か間違いが起こる可能性はたくさんあります。それでも、投資家を含めたわれわれのチームは、取るに値するリスクであると考えている。つまり、成功の可能性は大きく、リスクを補って余りあると信じているのです。そうして、マーズワンが成功し、数10年後に人々が火星行きのチケットを買うような時が来れば、われわれの役目も終わるのです。

Profile

バス・ランスドルプ

2003年にオランダのトゥウェンテ大学で機械エンジニアリングの修士号を取得、その後デルフト大学に在籍。2008年には風力発電の新興企業を創設して売却、2011年にマーズワンをアルノ・ウィルダーズと共に創設した。幼い頃から宇宙探索、ことに火星への飛行を夢見て育った。マーズワンは、これまでのような国家プロジェクトとしての宇宙開発や、現在新興企業が計画している宇宙旅行ではなく、世界の人々が熱中する真の国際的な火星居住プロジェクトとなるようビジネスプランを立てた。

Writer

瀧口 範子(たきぐち のりこ)

フリーランスの編集者・ジャーナリスト。上智大学外国学部ドイツ語学科卒業。雑誌社で編集者を務めた後、フリーランスに。1996-98年にフルブライト奨学生として(ジャーナリスト・プログラム)、スタンフォード大学工学部コンピューター・サイエンス学科にて客員研究員。現在はシリコンバレーに在住し、テクノロジー、ビジネス、文化一般に関する記事を新聞や雑誌に幅広く寄稿する。著書に『行動主義:レム・コールハース ドキュメント』(TOTO出版)『にほんの建築家:伊東豊雄観察記』(TOTO出版)、訳書に 『ソフトウェアの達人たち(Bringing Design to Software)』(アジソンウェスレイ・ジャパン刊)、『エンジニアの心象風景:ピーター・ライス自伝』(鹿島出版会 共訳)などがある。

あわせて読みたい

Interview

新着記事

よく読まれている記事

Loading...
Loading...