Introduction
環境・エネルギー

一人ひとりがエネルギーを考える世界へ”スマートシティ”

スマートシティとは?

スマートシティとはICT(情報通信技術)を駆使し、都市インフラの効率化、エネルギーの有効活用を行う環境配慮型の都市づくりのこと。現在、エネルギー、水、交通、廃棄物など、様々な分野で実現に向けた取り組みが行われている。

世界各国の動きをみると、老朽化した電力施設や停電に対応するアメリカ、低炭素化の都市リノベーションに応用されるEU、エネルギー需要増加に対応したインフラを整備する中国など、それぞれの国の事情に合わせたスマートシティのプロジェクトが進んでいる。

なぜいまスマートシティか

東日本大震災と原発事故によって、電力不足による計画停電が実行され、都市はエネルギーに依存し、災害に脆いことが明らかになった。その後、再生可能エネルギーの導入機運が急速に加速し、 政府も2020年までに、一次エネルギーの10%の再生可能エネルギー導入を計画している。

しかし、再生可能エネルギーが電力系統に接続されるには課題がある。電力は常に発電量と消費量が等しく供給されるという「同時同量」の原則があるが、太陽光発電や風力発電は気象の影響を受けるため、発電量が安定しない。これまで、電力会社は需要量だけを見て発電を調整すればよかったが、地域、家庭で太陽光が導入されると、ユーザーサイドの細かな電力の調整も必要となってくる。これらの課題を解決する次世代エネルギーインフラ構築に向け、スマートシティが今、注目されている。

スマートシティの課題

必要とされる様々なデバイスの規格を、どう標準化していくのか。巨大な都市インフラの投資コストを、企業と公共がどのように連携して回収するかなど、普及に向けての課題も多い。

環境と経済活動が共存したサスティナブルな都市づくりを進め、雇用を確保し、都市の活力を維持するには何をすべきか?本特集では、未来へ向かって新たな社会をつくるスマートシティの展望を、様々な視点からレポートする。

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再生可能エネルギーと共存するスマートシティ

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