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車載半導体の全貌 ─ 半導体はクルマのどこに載り、どう使われているのか?

構成/文:秋山 文野
原案/デザイン協力:TUBE GRAPHICS
イラストレーション:Shutterstock
2022.08.10
車載半導体の全貌

車載半導体の全貌

半導体はクルマのどこに載り、どう使われているのか?
制御、センサー、パワー半導体の3つのカテゴリで知る車載半導体

1970年代に自動車のエンジン制御に成功して以来、半導体は自動車の走行を制御、
支援する存在になった。1995年に乗用車で20~30個といわれた車載半導体は、
現在は走行制御用のマイコンだけでも50個以上、
センサーやEVを支えるものを入れると数も集積度も増大する。
半導体は自動車のどこに、何の機能のために載っているのか、3つのカテゴリに分類して説明する。

Control Unit 制御

「走る」「曲がる」「止まる」といった、基本的な動きの「制御」に半導体が使われています。例えばエンジンにはECUと呼ばれる半導体が入っていて、燃費の改善や排ガスのクリーン化のためにエンジン内部の動きをコントロールしています。半導体は、自動車生産に必要不可欠な部品の一つとなっています。

Sensor センサー

ごく一般的な大衆車でも、エアバッグの作動には圧力センサー、エンジンに適正な燃料や空気を送り込むためにフローセンサー、というように自動車のいたるところにセンサーが配置されています。近年は安全な走行を守るため、運転支援システム向けに位置や速度を測るカメラやレーダーなど外部の環境を調べるセンサーが注目されています。

Energy パワー半導体

パワー半導体は主に電力の供給や制御を行うデバイスで、システムの中で電力をいかに効率よく供給するかという重要な役割を担う。自動⾞のEV化が進めば、電池に蓄えられた電力でモーターを駆動する部分に欠かせない存在となるなど、今後のグリーン化、カーボンニュートラルに向けたキーデバイスである。

増え続ける車載半導体

2035年、自動車制御の鍵を握るECUの市場規模は21兆円に。

自動車を支えるECUは世界で搭載数が伸び、2035年には1台あたりの個数は
2035年には1台あたりの個数は、現在の1.6倍、市場規模は約7兆円から21兆円になると予測される。
搭載に意欲的な日本や欧州では2025年に平均搭載数が40個を超えるとの予測も。
市場を牽引しているのは走行をより安全にする先進運転支援システム用のECUだ。

Writer

秋山 文野(あきやま あやの)

1990年代からパソコン雑誌の編集・ライターを経て宇宙開発中心のフリーランスライターへ。ロケット/人工衛星プロジェクトから宇宙探査、宇宙政策、宇宙ビジネス、NewSpace事情、宇宙開発史まで。著書に電子書籍『「はやぶさ」7年60億kmのミッション完全解説』、訳書に『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』ほか。

https://news.yahoo.co.jp/byline/akiyamaayano

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