No.022 特集:新たな宇宙探究の時代がやってきた:我々はどこから来て、どこへ向かうのか

No.022

特集:新たな宇宙探究の時代がやってきた。我々はどこから来て、どこへ向かうのか。

連載01

系外惑星、もうひとつの地球を探して

Series Report

第1回
系外惑星はどのようにして発見されてきたのか

2019.12.20

文/荒舩良孝

系外惑星はどのようにして発見されてきたのか

太陽の周りに位置する惑星の1つである地球には数え切れないほどの生命がひしめいている。しかし、この広い宇宙の中で、生命の存在が確認されている天体は、今のところ地球しかない。生命はこの地球上にしか存在しない孤独なものなのだろうか。このような問いは、SF、アニメ、映画の中だけでしか語られてこなかったが、最近、科学がこの答えに迫ろうとしている。その鍵となるのが系外惑星の存在だ。本連載では、第1回で、系外惑星とはどのようなもので、どのように発見されてきたのかを、第2回で系外惑星の種類と太陽系惑星との違いについて、そして、第3回では地球外知的生命体は存在するのかどうかを紹介していく。

特別な恒星ではなかった太陽

人類は長い間、太陽と地球を、この宇宙の中でも特別な天体であると考えてきた。しかし、1609年にイタリアのガリレオ・ガリレイが望遠鏡を夜空に向けて、近代的な天文学がスタートすると、人類の宇宙観が大きく変わっていった。まず、宇宙の中心だと考えられていた地球は、太陽を中心にして回る太陽系惑星の1つであることが明らかになった。

そして、太陽も、夜空に輝くたくさんの恒星の中の1つであることがわかってきた。18世紀の天文学者ウィリアム・ハーシェルは、夜空の星を詳しく観察して、星の分布図をつくった。すると、天の川の方向には、暗い星も含めて、たくさんの恒星があるのに、天の川から離れるにつれて、恒星の数が少なくなることに気がついた。この分布図から、ハーシェルは夜空の星々が薄い円盤状に集まっていることを発見し、銀河という考え方が生まれた。

銀河という言葉は、「天に見える銀色の河」という意味で、もともとは天の川を指していた(図1)。そのため、太陽系の属する銀河を銀河系と呼び、当時は、銀河系こそが宇宙そのものであると考えられていた。

[図1]天の川
18世紀ごろは天の川銀河の範囲が宇宙の全てと考えられていた。
©ESO/B. Tafreshi
18世紀ごろは目に見える範囲が宇宙の全てと考えられていた。

しかし、20世紀に入ると、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが、アンドロメダ星雲までの距離を測定し、銀河系の外にあることを示した。しかも、アンドロメダ星雲は、銀河系と同じように数千個の恒星が集まっていることがわかり、アンドロメダ銀河と呼ばれるようになった。アンドロメダ銀河以外にも、銀河系の外にたくさんの銀河があることが明らかになると、私たちの銀河系は、他の銀河と区別するために「天の川銀河」と呼ばれることが多くなった。

太陽は、この宇宙の中に数え切れないほど存在する恒星の1つ。ということは、太陽以外の恒星にも、その周りを回る惑星が存在しても不思議ではない。そう考えた天文学者たちは、太陽系以外の恒星の周りに存在するであろう惑星、系外惑星を探すようになった。ちなみに、このような惑星は太陽系の外にある惑星ということで、系外惑星と呼ばれている。

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