Introduction
環境・エネルギー

進化するモビリティ

情報端末化するクルマ

グーグルは2014年5月、自動運転自動車である「セルフ・ドライビングカー・プロジェクト」のプロトタイプの写真と動画を公開した。同社はプロトタイプ100台で有人テスト走行を行った後、カリフォルニア州内で実証試験を行う。

この背景には、これまで移動機械であった「クルマ」が通信端末化し、外界とコネクトするようになってきたことがある。そうした「大きな動く通信端末」の中にいる人間のふるまいを把握することが、GoogleほかアップルやマイクロソフトなどIT系ビックネームにとって、新たな事業領域となってきている。

また、インテルとトヨタが主導する「オートモーティブ・グレード・リナックス(AGL)」というモビリティのIT標準化体制も立ち上がり、自動車業界全体も含め、ITとモビリティの融合分野に関する競争が始まった。

パーソナル・モビリティの登場

また、トヨタ自動車の「i-ROAD」、ホンダ「MC-β」といった超小型EVが各社から開発、発売されている。クルマでもない、バイクでもない小さく便利なこれらの乗り物は、老人や身体障害者でも使いやすい。この結果、これまでの自動車の概念とはまったく違った「パーソナル・モビリティ」というコンセプトが登場し、まちづくりや福祉社会への貢献を目指している。

陸から空までのモビリティの変革

モビリティのエネルギー源に関しては、燃料電池車の水素や環境負荷の低いディーゼルや、資源使用を抑えるキャパシタなどの高性能電池といった技術開発が進んでいる。

さらに、日本の独自航空機の開発なども含めて、陸から空まで、どのような新しいモビリティの進化が動き出しているのか?それによって、社会の交通はどう変わるのか?

「交通/モビリティ」の最前線をレポートする。

No.007 ”進化するモビリティ”

CROSS × TALK

都市とモビリティの未来
ZMP 代表取締役社長、元エンジニア
谷口 恒 ×
交通工学者、東京大学生産技術研究所
先進モビリティ研究センター教授
大口 敬

Scientist Interview

世界に誇る空港を
実現するカギは、
航空管制システム
東京工業大学大学院
総合理工学研究科教授

屋井 鉄雄

感じるモビリティ・デザイン
ゆっくりした移動が街を変える
株式会社グラディエ代表取締役、
モビリティデザイナー

磯村 歩

センサブル・シティを設計する
−ユビキタス時代のモビリティ−
建築家、都市エンジニア、
MIT センサブル・シティラボ ディレクター

カルロ・ラッティ

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