No.019 医療ビッグデータが変える医学の常識

No. 0192019.3.4 Update

特集:医療ビッグデータが変える医学の常識

1990年代に「科学的根拠に基づく医療(エビデンス・ベースド・メディシン)」という言葉が様々な医療分野で使われはじめました。近年、医療関連の論文やデータが爆発的に増える中で、メタアナリシスなどそれらの情報を解析する技術が進化しています。医療ビッグデータが引き起こしている現代の医学の変化を紹介します。

Introduction

  • ビッグデータが拓く医療の可能性

クロストーク ”テクノロジーの未来を紐解くスペシャルセッション”

ビッグデータが拓く医療の可能性

中山 健夫
京都大学大学院
医学研究科教授
喜連川 優
国立情報学研究所所長/
東京大学生産技術研究所教授

Expert Interviewエキスパート インタビュー

高橋祥子氏

高橋 祥子
株式会社ジーンクエスト 代表取締役 兼 
株式会社ユーグレナ 執行役員バイオインフォマテクス事業担当

誰もが自分の遺伝子情報を知る時代、
人々の生き方と社会の仕組みは一変する。

科学の進歩によって、一人ひとりの体の設計図としての遺伝子情報を読み取り、そのデータをよりよい生活を送るために活用することが可能になってきた。個人向けの遺伝子解析サービスを提供しているジーンクエストの高橋祥子氏に、個人が自らの遺伝子情報を知る時代のインパクトについて聞いた。

シャローナ・ホフマン氏

シャローナ・ホフマン
ケース・ウェスタン・リサーブ大学 教授

正確性とバイアス ~ビッグデータに伴う問題と、人間に求められる役割~

医療におけるビッグデータ利用には大きな期待が集まっている。人間には不可能なスピードで多くのデータを分析することにより、これまで見えなかった医療の可能性が拓けるはずだ。だが、ケース・ウェスタン・リザーブ大学のシャローナ・ホフマン教授は、ビッグデータに全幅の信頼を置くのは早いと語る。ビッグデータ利用の問題点と、その解決策、デジタル化とともに期待される人間の役割について聞いた。

宮田裕章氏

宮田 裕章
慶應義塾大学 医学部医療政策・管理学教室 教授

データ駆動型社会における新しいヘルスケア

医療機関や行政データだけでなく、ゲノム、IoTを活用したライフログ、環境情報などがデータ化されることで、世界は膨大なデータで溢れ始めている。医療界から、多様な健康とWellbeingを実現するために、未来志向のシステム「PeOPLe」をはじめ様々な産官学連携の取り組みを行っている、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室の宮田裕章教授に聞いた。

Visiting Laboratories研究室紹介

東京大学大学院医学系研究科
康永研究室を訪ねて

Laboratories

連載企画

Series Report

最先端テクノロジーは、これまでどのような進化を遂げ、今後わたしたちの社会をどう変えていくのか?
2つのトピックとテーマで、テクノロジーの今と未来を伝える連載型コンテンツ。

連載01

ヘルスケア/メディカルに半導体チップが生きる。

連載02

みんなが夢中になるゲーム。遊ぶだけじゃもったいない。

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