TOKYO ELECTRON LIMITED

Oerlikon Solar社買収についてのお知らせ

 東京エレクトロン株式会社(東京都港区、社長:竹中 博司)は、OC Oerlikon社(スイス、CEO:Michael Buscher)と、OC Oerlikon社の100%子会社であるOerlikon Solar社(スイス、CEO:Helmut Frankenberger)の株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。

 東京エレクトロンは、2009年より、Oerlikon Solar社のアジア・オセアニア地域の販売代理店として、薄膜シリコン太陽電池用一貫製造ラインの販売・マーケティングを行ってまいりました。この度、Oerlikon Solar社の買収により、変換効率向上と生産コスト低減を両立させる同社の優れた技術力と、東京エレクトロンが培ってきた製造装置技術およびフィールドサービスの対応力とを融合させることによって、従来とは異なる枠組みで相乗効果を発揮することができると判断しました。

 太陽光発電においては、グリッドパリティ*1の達成がいよいよ現実的になりつつあります。コスト競争力があり、地球上の広範囲において大きな実発電量が得られる「薄膜型太陽電池」のニーズは今後世界的にさらに高まることが期待されています。
 東京エレクトロングループは、「技術で環境問題に取り組む」という信念のもと、太陽電池製造装置事業を半導体製造装置事業、FPD製造装置事業に次ぐ当社グループの第3の柱にするべく強化しており、この買収を機に、その実現に向けた取り組みを一層加速していきます。

 なお、本買収に関しましては、株式譲渡に関する詳細事項について調整の上、行政許認可などの諸手続を経た後に株式取得し、クロージングとなる予定です。また、当社の連結業績に与える影響につきましては、現在精査中であり、業績見通しに影響がある場合は適時開示いたします。

東京エレクトロン株式会社 代表取締役社長 竹中博司のコメント:
 太陽電池製造装置の薄膜成膜技術で長年実績のあるOerlikon Solar社は、世界最高水準の一貫製造ラインを有しており、これまで3年間のアジア・オセアニア地域での販売代理店活動を通じて、その技術力を確認してまいりました。当社は、これを機に、長年培った自社の半導体製造装置技術を融合させ、さらなる性能向上を図ってまいります。今後、長きにわたり拡大する太陽光発電市場での事業構築は、当社の成長戦略の一端を担うものであるとともに、製造装置産業として地球環境に貢献するものであると確信しています。

OC Oerlikon社 CEO Michael Buscher氏のコメント:
 Oerlikon Solar社の売却は、グループ内の事業ポートフォリオの合理化と均衡を目指す当社の戦略において重要なものとなります。東京エレクトロンは、我々の太陽電池製造装置事業にとって理想的なストラテジックバイヤーです。東京エレクトロンの事業展開の大部分はアジア顧客の拠点に近く、3年間にわたってこれら顧客との関係を築いており、かつ当社の太陽電池事業も熟知しています。この売却は当社に選択と集中の機会をもたらすものであり、我々はより大きなクリティカルマスと収益向上を伴う成長の可能性を追求することができると考えています。また、東京エレクトロンが太陽電池装置事業のさらなる発展を目指すストラテジックバイヤーであり、このステップが従業員にとってもベストなソリューションであることを確信しております。

*1 再生エネルギーの発電コストが既存の電力の価格と同等になること



【Oerlikon Solar(エリコン・ソーラー)社について】
本社所在地:スイス
拠点:世界8拠点
従業員数:675名
売上高:254百万スイスフラン(2010年12月期)
量産用薄膜シリコン太陽電池モジュールのターンキー製造ラインで高い実績をもつ世界トップクラスのメーカー。顧客の工場では合計870MWpの生産能力のあるラインが稼働している。
最新のターンキー製造ラインである第2世代「ThinFabTM」は、低コスト・高品質で持続可能な太陽電池モジュールを製造することができ、従来の概念を変えた。新設計では、1ドル/Wpまで太陽電池モジュールへの設備投資額を減少させることができ、このことは、2009年時点より太陽電池モジュールにかかる設備投資額が半額になったことを意味する。顧客はこの新しい製造ラインを使って、約0.5ドル/Wpで優れた薄膜シリコンモジュールを製造することが可能となった。
エリコン・ソーラー社HP:www.oerlikon.com

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