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当社取締役会の実効性に関する評価結果の概要について

 当社のガバナンスおよび取締役会の実効性をさらに高めるため、2021年3月期の活動を振り返り、当社取締役会の実効性に関する討議、評価を実施いたしました。その結果の概要を下記のとおりお知らせいたします。


1.実効性評価の方法
 指名委員会・報酬委員会を含む取締役会の実効性を評価する上での主たる項目に関し、取締役・監査役全員に対する質問形式によるアンケート、および取締役・監査役 (社内・社外各4名) に対する個々のヒアリングを実施いたしました。

 評価項目の設定にかかるアドバイスやヒアリングの実施・集計・分析については第三者機関を起用し、その集計結果・分析内容を参照しつつ、社外取締役および社外監査役を主たるメンバーとする意見交換・討議を実施いたしました。その上で、取締役会全体でそれらを共有・討議し、当社の指名委員会・報酬委員会を含む取締役会の実効性に関する審議と包括的な評価を実施いたしました。

 実効性評価の主たる項目は、以下のとおりです。
 ①当社のガバナンス体制・取締役会の実効性全般
 -取締役会の役割・機能
 -取締役会の規模・構成
 -取締役会の運営状況

 ②指名委員会の構成と役割、運営状況
 ③報酬委員会の構成と役割、運営状況
 ④社外取締役へのさらなる支援
 ⑤監査役の役割
 ⑥投資家・株主との関係

2.取締役会の実効性に関する分析および評価の結果
 アンケートの結果、取締役会の実効性に関する自己評価は総じて高く、各人がグローバル視点および当社らしさを強く意識しつつ、多様な見識・経験を有する取締役および監査役が活発な議論をおこない、実効性の主たる目的である持続的な企業価値の向上という視点において、各事案について深く検討・審議がおこなわれ、有効な方向性や結論が見出されているとの意見が多く挙げられました。

 また、昨年度の評価で課題とされた項目に関しては、以下のように取り組み・改善が進んでおります。
 ・中長期的な経営戦略については、オフサイトミーティングでの議論を実施
 ・リスクマネジメントおよびグループガバナンスという点では、各事業本部長やグループ会社社長等も参画するリスクマネジメント委員会を設置し、各リスク領域におけるリスクオーナー主導のもと、リスク項目を抽出し継続的にモニタリングを実施
 ・指名委員会の活動としては、スキルマトリックスの導入検討の他、後継者育成に関して、若手人材に対する育成計画を拡充したこと等を取締役会に報告
 ・ESGを意識したステークホルダーとの対話の実施、サステナビリティレポートに加え、統合報告書の発行を決定

 一方、当社の取締役会の実効性をさらに向上させる上では、中長期的な経営戦略に関する議論、および指名委員会・報酬委員会からの取締役会への情報共有のさらなる充実等に継続して取り組むことが重要との認識を確認いたしました。

 以上から、当社取締役会は、いくつかの課題を認識しつつも、当社のコーポレートガバナンス・ガイドラインにありますとおり「経営戦略およびビジョンを示すこと」、「戦略的な方向性を踏まえた重要な業務執行の決定をおこなうこと」といった取締役会の主たる役割を、総じて高い実効性を担保して適切に果たしていると判断いたします。また、指名委員会・報酬委員会を含め有効に機能していると認識しております。

3.今後の課題、取り組み方針
 当社取締役会は、今回の実効性評価を踏まえ、以下の各事項について今後継続的に取り組んでまいります。
 ・企業価値向上、競争力強化のための中長期的な経営戦略に関する継続的な議論の強化
 ・多様性の促進、グローバル人材の育成・登用を重要な企業戦略と位置付けた取り組み
 ・グローバルレベルのグループガバナンスの観点からの、内部監査の体制強化、および内部監査部門と取締役会・監査役会との連携強化
 ・指名委員会・報酬委員会と取締役会の情報共有のさらなる充実