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インタビュー:福岡大学大学院 大石侑叶さん

Technology

東京エレクトロン(以下:TEL)は、「半導体の技術革新に貢献する夢と活力のある会社」というビジョンの実現を目指し、アカデミアや外部機関などさまざまな協業を通じて、ワールドワイドで研究開発を推進しています。#学会発表では、半導体をとりまく技術トレンドや、学会発表の現場、発表者の声を紹介します。
今回は、TELと大学とのコラボレーションである共著論文の発表の様子をご紹介します。

プロフィール

  • 福岡大学大学院 工学研究科* 大石侑叶さん

    2019年福岡大学入学
    2023年福岡大学大学院入学
    (*2024年10月時点)

学会発表の醍醐味:質疑応答セッションの魅力

「半導体の素子の技術ブレークスルーを起こしたい。世界のトップレベルに追いついた研究結果を、この応用物理学会秋季学術講演会でしっかりアピールする。」 そう語る大石さんのまなざしには一点の曇りもない。

初めて経験した学会発表 *は学部4年生の12月。大学入学時には、自分が取り組む研究結果を学会で発表することは想像もしていなかった。転機となったのは大学院進学を意識し始めた頃。先輩が積極的に取り組んでいた学会発表が自分ごとになった瞬間だった。修士論文やその先の研究に生かす機会として、今では年に7-8回の学会発表をおこなっている。大石さんにとって学会発表の醍醐味は、質疑応答のセッションだという。口頭発表では、プレゼンテーション発表を実施した後、質疑応答の時間が設けられている。発表内容に対する質問や率直な意見から得られる新たな視点は、自身の考察を深めるチャンス。緊張する反面とても楽しみな時間、と大石さんは語る。

半導体への興味の原点:中学校でのラジオ製作

半導体に興味をもったきっかけは、中学校の授業で取り組んだラジオ製作。はんだづけ、回路の製作の面白さに心が躍った。その想いを胸に、大学は工学部電気工学科に進学。 大学選定のときに大事にしたのは、「自分が信じた道を進むこと。」研究を始めると、半導体は前工程、後工程など多岐に渡る製造技術を集結して初めて製造可能になることを知った。アカデミックの(大学における学術的な)研究は、すべての製造工程を網羅することはできないため一部分の研究にはなるものの、半導体デバイスを画期的に進化させる、技術ブレークスルーに貢献できるはずだと信じ、日々の研究に取り組んでいる。その成果を、応用物理学会秋季学術講演会で発表した。発表を終えた大石さんは「質疑応答は、東京エレクトロンで実施してきた研究報告会での成果を発揮でき、しっかり対応できた」と、手ごたえを実感。その目はすでに次におこなう学会発表を見据えていた。

質疑応答にも的確に対応する大石さん
質疑応答にも的確に対応する大石さん

プライベートでは、趣味のバイクに乗ったり、ファッションを楽しむ時間が大切な息抜きの時間。研究に打ち込み帰宅が夜になることもあるが、そんな時は片道30分の道のりをバイクで走り抜け、気分転換している。

発表を終えた大石さんへTELからのメッセージ

大学研究室とのコラボレーションを担当するTELの開発担当者 松本さんから、発表を終えた大石さんへのメッセージを紹介します!

「大石さんは、自分の頭でしっかり考え、研究を自立的に進めることが出来る人。研究結果から課題を見つけ出し、課題に対して対策を考えて、研究活動をしっかり前進させることができるんです。当社でおこなう報告会では、発表のみならず40分にもおよぶ質疑応答を先頭に立って対応している姿はとても頼もしいです。3年ほど研究をサポートしていますが、成長を肌で感じることができて、とても嬉しいですし、これからも応援しています!」

発表を終え、手ごたえを話す松本さん(左)と大石さん(右)
発表を終え、手ごたえを話す松本さん(左)と大石さん(右)

論文情報:

応用物理学会 秋季学術講演会

タイトル「HPPSプラズマによるシリコン基板上への触媒フリー直接グラフェン成長」

大石 侑叶 1, 篠原 正典 2, 前田 文彦 3, 松本 貴士 4

1.福岡大院工, 2.福岡大工, 3.福工大, 4. 東京エレクトロン テクノロジーソリューションズ


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