日米産学連携パートナーシップ「UPWARDS」イベントをBoise State Universityにて開催
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東京エレクトロン(以下:TEL)は、2023年より、日米の11大学によって構成される半導体の人材育成と研究開発に関する未来に向けた日米大学間パートナーシップ「UPWARDS」に参画している。この産学連携パートナーシップは、将来の半導体の技術革新を支える学生や研究者などの育成を支援し、さらなる機会提供をおこなう目的で設立された。
2025年4月、UPWARDSのワークショップがアイダホ州ボイジーのBoise State University (以下:BSU)で開催され、TELをはじめ、日本・米国の大学、半導体業界、政府関係者らが集まった。
当日おこなわれた半導体とマイクロエレクトロニクス教育の推進に向けたワークショップでは、Tokyo Electron AmericaのSenior Research ScientistであるHanna Paddubrouskayaが、半導体製造装置メーカーであるTELの製品・サービス、役割、協業、プロジェクトマネジメントなどの概要を、大学院生に向けて説明した。また、Hannaは産学連携で取り組む人材育成について、「半導体業界における未来の革新は、アカデミアとの深いパートナーシップが鍵と言えます。大学は人材輩出と基礎研究を支え、産業界は社会実装を推進します」と話した。
次世代人材の成功を支える基本的な要素は、多様な考え方だ。歴史的に見て、半導体業界で働く女性の数は少ない。本イベントでは、「Chips &Salsa - 半導体における女性の革新 - 」をテーマに、女性の活躍推進についてのディスカッションがおこなわれた。半導体業界に興味のある女性が半導体に関する知識を得るだけでなく、将来、この業界でのキャリアを選択肢に入れる機会となるように、意見交換の場が設定された。
TEL Technology Center, America 社長のAlex Oscilowski は次のようにコメントした。「このプログラムを通じて、私たちが目指す重要な目標の1つは、サイエンスとテクノロジー分野での女性の活躍を高めることです。ただ正しいことをするというだけでなく、激しい競争の環境下で成功するためには、とても重要な取り組みです。半導体業界ではグローバルに人材が不足しており、多様な採用候補者層へのアプローチが、革新と進化を促進するために不可欠です。」

4回目となった「UPWARDS for the Future」イベントは、BSUでは初開催だった。イベントでは、本プログラムに参画する米Micron社の施設見学や、各大学の代表者による会議の開催に加え、大学院生の発表やネットワーキングの場も設けられた。
イベントの企画に関わったTEL U.S. Holdings Senior HR Business PartnerのSwanie Saccenteは、「半導体業界では、革新、規模、スピードの面において、多くの専門家やビジネスパートナーの知見を結集し、調整しながら推進されるため、コラボレーションが不可欠です。UPWARDSは、そのようなパートナーシップの精神そのものです。BSUの教員やスタッフの皆さんは、影響力のあるワークショップを計画してくださいました。学生による魅力的な発表を引き出しつつ、実際の学びとつながりを育む友好的な雰囲気をつくりだすために、重要な役割を果たしてくださいました。」
TELとBSUをはじめとする大学との産学連携 パートナーシップは、業界の垣根を超える半導体人材の育成に向けたコラボレーションであり、最先端の研究の発展に向けて、意義のある取り組みだ。