TOKYO ELECTRON LIMITED

社員のキャリア開発を支援!部門を超えた「ジョブポスティング制度」

Culture

半導体業界のリーディングカンパニーである東京エレクトロングループ(以下:TEL)では、社員一人ひとりの成長と挑戦を後押しするため、さまざまなサポートをおこなっている。今回は、TEL本社独自の取り組みとして新たに動き始めた、社員が本業と兼務しながら別の仕事に挑戦できる「ジョブポスティング制度」を紹介する。

ジョブポスティング制度は、部門を超えた社員の交流やキャリア開発、人材ネットワーキングを支援するための制度だ。この取り組みの背景と成果について、TELの人事部で本制度を担当するHRビジネスパートナー(以下:HRBP)飯田に話を聞いた。

プロフィール

  • 飯田隆史

    東京エレクトロン 人事部 HRBPグループ エキスパート。2019年 東京エレクトロン 人事部に入社。Global Business Platform本部、ファイナンス本部、経営戦略本部、業務デザイン戦略本部などのHRBPチームをリードする。

事業にも個人のキャリアにもプラスを生み出す仕組みをつくる

今回、本社や事業部門(以下:BU)の一部を横断するかたちで始まったジョブポスティング制度について、導入の背景を教えてください。

飯田

TELグループは、近年急激に大きくなりました。私のチームが担当しているTEL本社部門においても、新卒採用、キャリア採用ともに、さまざまなバックグラウンドをもった方が、次々に入社しています。一方で、事業の成長と組織の拡大に伴い、受け入れる部門や機能が細分化していくと、毎日の業務を通じて自然と各部門について学び、理解を深め、人と人が密につながっていく実感を得づらくなっていくことも事実です。実際に、隣の席に座って仕事をしていた人が、じつは同じ部署のメンバーなのに気づかなかったというエピソードを耳にしたこともあります。コロナ禍でフリーアドレスを導入したり、リモートワークが中心になっていた時期があることも、原因のひとつでしょう。

そうした状況では、社員やチーム同士のコラボレーションが生まれにくくなります。会社としてビジョンを掲げ、同じ方向に向かっているのですから、うまく連携できる仕組みをつくらなくてはなりません。業務上でのやりとりは問題なくおこなわれていたとしても、あと一歩踏み込み、さらにチームとして発展的な仕事を実現するには、部門を超えた理解や交流が必要です。

会社は今後も成長を続け、企業規模はこれからも拡大していきます。だからこそ、社員が自らの意思でネットワークを広げ、自身のキャリアにプラスをもたらすことができる仕組みづくりが急務でした。そうして生まれたのが、社員が今の組織で仕事を続けながら、異なる組織の仕事に挑戦できるジョブポスティング制度です。

ジョブポスティング制度の狙いは何ですか?

飯田

「社員の自律的なキャリア開発」「人材ネットワーキングの拡大」「組織横断のアウトプットの創出」に向けた、社員への機会提供です。

社員同士のネットワークを構築し、キャリアの可能性を広げ、組織横断的なチームで発展的なアウトプットを生み出すためには、普段はつながりのない相手といっしょに仕事をすることが一番。交流会や勉強会でいっときのコミュニケーションをするよりも、ともに働くことが距離を縮め、深い理解を生み出すと考えています。

じつはITや法務・コンプライアンスなどの部門の中では、数年ほど前からすでに導入していた制度です。同じユニットの、近しい専門分野の中で別の仕事にチャレンジしてもらって、少しずつ社員のニーズや運営ノウハウも蓄積されてきたため、昨年からは規模を拡大。TEL本社の本部を超えた求人を募集し、さらに広い範囲での相互理解と、キャリア開発を目指そうと考えました。当初のユニット内の実施では、8部門で対象社員は約200人でしたが、本部横断の実施となった今は25部門で700人以上の規模で実践しています。

志望動機は「他部門にも貢献したい」「自部門に必要なスキルを得たい」

ジョブポスティング制度の具体的なフローを教えてください。人事チームはどのようにサポートをしていますか?

飯田

まずは、私たち事務局と部門で話し合いながら、仕事の概要や募集要項を簡単にまとめた求人票を作成。Web説明会などでの案内を通じて、社員の方々に興味をもってもらい、応募者と部門・人事との相互理解の面談を実施します。部門からは組織の基本的な紹介から、業務の詳細までしっかり説明いただきます。このプロセス自体も相互理解を深める一環です。

本人の参加への意思の強さも大事にしています。兼務を始めるからといって、所属部門でやるべき仕事がなくなるわけではありません。兼務の仕事も評価制度の対象になるため、本人にとっても部門にとっても非常にチャレンジングです。だからこそ、応募者の意思を丁寧に確認し、本業と兼務先の部門のマネジメントの方々の目線合わせも支援しながら、兼務を決めていきます。

採用後、応募者はどのような働き方をするのでしょうか。

飯田

勤務期間は最短でも数ヶ月、最長1年ほどです。働き方は、本業の部門と受け入れ部門ですりあわせをしながら考えていきます。本業で忙しい時期などを共有しつつ、いつからどのように働けるかを確認します。ただ、兼務先や本人のキャリアにちゃんと結果を出すためにも、10~20%のリソースは兼務のほうに割いてもらっています。兼務終了後か評価のタイミングで、兼務先の上司との評価面談を行い、両部門のマネジメント同士でも評価を確認し、今後のキャリア開発や兼務のサポートについてすり合わせをしています。

例えば、これまでにはどんな求人が出ましたか?

飯田

本部横断の制度になってから約1年、計4回の募集で、BUの数字分析や業務改善、ITシステム開発や情報セキュリティ、グローバル会議の企画や社内広報など、10数件のさまざまな求人の依頼がありました。共通しているのは、TELをよく理解している人材が担うことで、より付加価値が出せる仕事であること。専門性の高い業務ながら、それぞれがTELの本業で積んできた経験を活かせる場面も多いと思います。40名以上の方から応募がありました。

応募者にはどのような社員が多いですか?

飯田

手挙げ制なので、非常に意欲の高いメンバーが多いです。「自分がもっている経験を別の仕事にも役立てたい」「自部門で活躍するために必要なスキルを、別の仕事で獲得したい」といった志望動機がよく聞かれます。

ジョブポスティングで、総務からコーポレートブログの制作チームに参加した方もいらっしゃいます。「TEL社内でニッチな仕事を専門としてきたため、あまり知られていない分野にも光を当てる記事をつくりたい」と話していました。

制度を進めていくうえで、課題はありますか?

飯田

応募者本人の方はやる気でも、本人以外の所属部門の方が、「他部署へ異動したいのかもしれない」「本業の仕事に影響が出るのでは」といった不安を感じる場合もあります。兼務だからこそ、そのように感じる気持ちはとても理解できます。

ただ、制度のことをちゃんと知ってもらえれば、自部門へのメリットも充分に感じられるはずです。きちんと制度について社内に情報発信をしつつ、社員が組織横断的な経験を積むことで、所属部門と社員のキャリアにどんなプラスの効果があるかについて、しっかり対話できる環境を整えたり、そのような経験を積んだ方を、ロールモデルの一人として”見える化”していくことが、事務局の今後の課題だと考えています。

制度の認知を高め、さらなる活性化を目指す

制度導入から1年が経ち、効果は見えてきていますか?

飯田

第一期の兼務が終わった方が出てきて、振り返り面談をしているところです。自部門にはない経験と専門性をもつ方に兼務いただいているため、本人にも両部門の職場にもさまざまな気づきがあったり、新しい交流が生まれたりしていると聞いています。

今後、個人にとってはさらなるキャリア開発のため、組織にとっては協働や新たなアウトプットの創出を狙うため、制度をアップデートしたいと考えている部分はありますか?

飯田

今後はまず、もっと求人を増やして、ビジネスの課題解決とキャリアの開発の両面での成功例を多くつくっていきたいと思っています。「他部門から来てもらうと、チームにとってもいい影響が出る」「社員がとても成長して戻ってくる」と、各部門が自然に募集をかけたくなるような雰囲気をつくっていきたいです。

そのためには、やはり制度の認知度を高めること。一度参加した方や、部門は有用性を感じてくれていますが、同じ人しか活用しない制度になってしまっては、本来の目的が達成されるとはいえません。一つでも求人を増やし、一人でも多くの方にこのチャンスを活用していただきたいと思っています。

最後に、こうした施策から生まれる未来の展望を教えてください。

飯田

最終的にはこうした特別な制度がなくても、現場主導で人材が行き来し、現場から有機的な協業が生まれ、課題解決の現場に身を置くような環境を実現していくのが理想です。

TELは、「企業の成長は人、社員は価値創出の源泉」と位置づけています。だからこそ、社員のキャリア開発は、社員が自ら能動的に考えて、アクションを起こしていくことが大事だと考えています。そのためには、会社から社員への機会提供は不可欠。一人ひとりがさまざまな経験を積み、視野を広げていくことは、組織運営にも必ずよいメリットがあります。手を挙げてチャレンジできるTELならではのチャンスを、これからもいっそう豊かに提供していきたいです。


Share

Tags

  • 読み込み中

Recruit

私たちは、ともに夢のある社会を実現する仲間を募集しています。