TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2008年3月期 中間決算説明会 質疑応答集

上期の利益増の要因を聞きたい。

品質の改善によるコスト減、及び新製品比率の増加が利益増へ貢献した。また経費についても想定よりも少なかった。さらに売上構成において、利益率の高い半導体製造装置の比率が増えたことも、利益へ貢献した。

当期通期の利益見通しは?

発表している業績予想値である9000億円の売上規模があれば、営業利益1600億円は達成できると認識している。

今後の固定費の見通しについて聞きたい。

上期から下期にかけて、大きな増減はない予定。来期の計画はまだこれからだが、研究開発については、案件を絞り込んで投資を続ける。

グローバルに見て、トップ・プレイヤーと後続組とで差がつくのは、不況期に入った時であるが、仮に来期、調整期に入るとしたら、以前と比較して対処の仕方に違いがあるのか。

採用は今下期から計画を変更し、当下期より新規の中途採用を抑え、迅速に対応している。但し米国企業は、人件費は変動費と言い切り、すぐに人員調整を実施するが、当社の考え方は異なる。

研究開発費、設備投資の増額について具体的に聞きたい。

開発費については、RLSA(Radial Line Slot Antenna:低電子温度を特徴とする新プラズマ源)、GCIB(Gas Cluster Ion Beam:低エネルギーガスクラスターイオンビーム)等の開発を目的に、下期に約50億円増額した。設備投資についても、研究開発用の機械装置などで約50億円増額した。

特別利益「固定資産売却益」の内容は?

韓国子会社の本社移転に伴い、旧社屋売却で10億円、テキサスの工場売却で10億円の売却益が発生した。

2009年3月期の半導体製造装置の設備投資見通しは?

今後の設備増強が考えられるので、2008年3月期比フラットの成長は可能だと思う。1ギガDRAMの時代になれば、コストの観点から生産性の高い300mm設備は必要であり、投資が増えると考える。来年はVISTA搭載PCの本格化などで、デジタルコンシューマ向けに半導体需要が拡大し、メモリを中心に回復が見込まれる。受注は1-3月期までは弱含むが、4-6月期以降徐々に回復してくると期待している。

来期のFPD製造装置の売上見通しは?

10-12月期より受注としては大きく伸びる見通し。来年の設備投資としては20-30%あるだろうが、売上計上されるタイミングの問題で、当社の売上基準で比較すると10%くらいの成長となるだろう。

今後の受注額はどれくらいと予想するのか?

10-12月期は1700億円ぐらいと予想している。内訳としては半導体製造装置で1300-1400億円、FPD製造装置で300-400億円。1-3月期も同じ水準を期待する。

東京エレクトロンは、ダブルパターニングにより、どれくらいの恩恵を受けるのか?

ダブルパターニング技術には、何種類もの手法があり、加工するパターンや膜により最適な手法が異なる。最終的には経済性の高い手法で落ち着く。その中でコータ/デベロッパ、エッチングシステム、成膜装置で高いシェアを持つ当社は、どの手法であれ恩恵を受ける度合いは高く、売上で10-20%伸びる製品群が出てくると期待する。

太陽電池ビジネスについて聞きたい。

会社としてとても興味を持っており、よい機会があれば参入したいと考えている。