2008年3月期 第1四半期決算説明会 質疑応答集
韓国については、やや強気に転じてきている。台湾については、メーカーによる強弱はあるが、全社がブレーキを踏むという最悪のシナリオはなくなり、今後四半期毎に10%程度の受注の伸びを想定する。
4-6月期はDRAM58%、NANDフラッシュメモリ42%であった。今後も7:3~6:4で推移しそうだ。
7-9月期の増分に関しては、3分の2がFPD製造装置、3分の1が半導体製造装置。10-12月期の増分のほとんどは半導体製造装置の投資である。
メモリは全体の70%前後で推移すると考える。7-9月期の増分は、ファンドリの投資が増える分が大きい。
現状、DRAM投資が下降局面で、NANDフラッシュメモリが横ばいであるが、来年に向けてDRAMも上昇傾向になると考える。セミコンウェスト(SEMICON WEST)でも明るい話題が出てきており、全体としては受注が上向いていくと考える。07末~08年がピークとなるだろう。プラス要因として、新たなNANDフラッシュメモリ搭載のアプリケーションが誕生し、NANDフラッシュメモリの投資が勢いづくだろう。
微細化の動きは、当社のコータ/デベロッパ、エッチング装置にとって大きな追い風である。微細化の手法はいくつかあるが、二回露光、二重露光、何れであっても、当社にとっては有利である。
また、銅配線など新材料がメモリでも使われるようになると、さらに台数の増加が見込まれる。
シェアを最優先するわけではない。現状Low-endのエリアで落としている可能性があるが、新製品 CLEAN TRACK™ LITHIUS Pro™ が好評であり、今下期以降の出荷により、今後はシェアをあげていく。
2007年3月期で約30台、2008年3月期で約55~60台程度である。価格は従来機より10-20%高いが、システムの構成により価格は前後する。
装置の付加価値で価格は決まるものなので、特に価格プレッシャーが強くなってきているようには思わない。従来の価格戦略に変更はない。
第一四半期の営業利益率は18-19%程度と想定していたが、20%を超えたのは想定以上であった。 通期売上予想の9,000億円は達成可能であり、営業利益の1,600億円についても手の届く範囲と認識している。当初、業績のイメージは上期よりも下期を良く見ていたが、下期よりも上期の方が良くなる可能性がある。
営業外費用29億円のほとんどを為替差損が占める。長期の大型受注に対して為替予約を行っており、時価評価したところ、今回マイナスとなった。売上計上時には、相殺される予定で、通算での影響はない。
アメリカの競合と比べて利益率が低いことは認識しており、中期計画の課題として認識している。 第一次中期計画では、営業利益を11%から17%に改善させた。次のステップとして20~25%への引き上げを目標としている。具体的な施策としては、これまで外注シフトにより物流コストが高くなっていたが、今年竣工した新工場では生産を自社内へ集約し、コストを下げる計画で、これらの効果で中期的に20-25%の営業利益率が達成できると考える。なお競合との比較において、会社全体の営業利益率での差は大きいが、産業用電子機器事業(半導体製造装置・FPD製造装置)に限れば年々営業利益率を向上させてきていると認識している。(当第一四半期の産業用電子機器事業の営業利益率22.5%)
海外進出に関しては、これから検討する課題であるが、現状具体的な計画はない。なお税金対策のために海外へ移転するということは考えていない。CSRという観点で言えば、税金を払うことも社会貢献の大きな役割であると考える。