2009年3月期 本決算説明会 質疑応答集
削減幅の実績が予想を上回ったことは、削減幅をやや保守的に見ていたことなどもあるが、外注費用、残業費用の減少などに伴う人件費、諸経費の削減などが功を奏したことが、固定費の更なる削減が達成できた要因である。また、2010年3月期については、従来からの諸施策の削減効果が1年を通して効いてくることで、300億円の達成を実施させる。
2010年3月期は380億円の純損失予想を踏まえても、運転資金の減少によりフリー・キャッシュ・フローは若干のプラスを予想している。
2010年3月期の半導体製造装置市場は、昨年比40%~50%ダウンとなるのは否めない。 2010年4-6月期に関しては、まずロジック・ファンドリから回復の兆しが見えそうであり、2009年1-3月期と比べて30%~50%の受注額の増加を予想する。 つづく7-9月期以降については、NANDフラッシュメモリ、そしてDRAMが高いポーションを占めていくようになると考える。 FPD製造装置事業に関しては、今期は受注の谷となるだろう。特に上期は受注がほとんどないと想定されるが、下期からは回復する見込み。
2011年3月期の黒字化達成は可能だと考えている。 コストダウンをしっかりと進めると同時に、製品開発を強化し、主要顧客への販売を徹底し、シェアおよび利益率を上げていくことで黒字化を達成させたい。
もともとシェアの高いコータ/デベロッパについては、他社云々よりも自社でいっそうの顧客満足度の向上に努める。エッチング装置や熱処理成膜装置は、ダブルパターニング技術の確立により、新たな市場を獲得できそうであり、更にシェアを高めたい。
装置の高稼働率を約束するサービス・サポートを今後も行っていく。当社製品の稼働台数は5万台を越えており、潜在市場は非常に大きい。改造・保守サービス、パーツ販売など現状で1,000億円規模のビジネスを1,500億円あたりまで高めていきたい。
短期的にピーク利益を越すのは難しいと考える。半導体業界の寡占化が進んでいるが、マーケットにおいて勝ち残っていくために、各社は投資を惜しまないだろう。製造装置市場の成長率鈍化を指摘する声もあるようだが、当社ではブレークスルーとなる革新的技術で、過去最高益の更新を実現させたい。
事業のシナジー効果が上がり、各セグメントにおいてトップサプライヤーとなれるかが重要であるが、これまでにクライテリアを満たす案件はなく、実現には至っていない。
アジア、オセアニア地区における販売代理店となったが、引合は旺盛である。ただし、現状は仕入れ販売ではなく、コミッション・ビジネスとなるので、今期の当社における売上は大きくはない。
ASMI社は最先端分野で魅力的な技術を持つ会社であり、その技術が必要になった場合に、そこでの交渉を優位に進めるために株式の戦略的保有を行った。この4.9%については適正な範囲であり、保有比率をさらに上げる予定はない。
今後も同じ目標を持ってやってきたいと考えている。常に優れた、顧客の要望にあったものを提供していく会社が選ばれる市場となっていく。その意味で、今後の営業体制や開発のあり方が問われることになるだろう。それを実現することで営業利益率を高めていきたい。またコスト競争力も高めていく必要があり、固定費削減も着実に進めていきたい。