TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2010年3月期 本決算説明会 質疑応答集

2010年4-6月期、7-9月期の受注見通しは?

4-6月期の受注はSPE1,300億円、FPD/PVE200億円の合計1,500億円程度になると予想している。
7-9月期についても、同等となりそうだ。
DRAMとNAND向けの設備投資は非常に力強く、ファウンドリー、MPUの設備投資についても高水準を維持するだろう。

2010年3月期のSPE売上構成を見ると、エッチャーがコータ/デベロッパーを上回っている。SPE全体の収益性が悪化するのではないか?

コータ/デベロッパーの収益性がエッチャーよりも高いのは事実だが、エッチャーの収益性も悪くはない。今後宮城新工場での新たなる取り組み、シェアアップ等により、さらに高い収益性をめざしたい。

宮城新工場ではどのようにエッチャーの収益性を上げていく計画か?

現在、開発は山梨、生産は松島で行っているが、開発から量産まで宮城新工場で一貫して行う計画である。サプライチェーン強化により最大生産効率と納期短縮を追及することで収益性を上げていく。

エッチャーの競合状況はどうなっているか?

この1年では、当社のドライエッチ市場におけるシェアは変わっていない。主要顧客に種を蒔いているが、この業界の特性上すぐに結果は出ないものである。その成果が出るのは早くとも1年後だろう。競合他社とのシェア争いは熾烈だが、シェア獲得は至上命題である。

洗浄装置のシェアアップはどのように実現するのか?

生産性を大幅に改善した装置を出していきたい。さらなる微細化要求に高品質で対応できる枚葉装置を主力製品として、中期的にシェア拡大を狙っていく。

今期業績予想で、SPEで91%の増加を見込んでいるようだが、製品別構成比はどうなるのか?

洗浄装置、熱処理成膜装置は構成比が高まるだろう。微細化投資としてはダメージの少ないプロセスを行うRLSAエッチャー、ALDの需要が高まり、能力増強投資においては熱処理成膜装置の需要が高まっている。

今期はR&D費用の増加に加えて、高レベルの受注に対応するための固定費が増加することが予想されるが、固定費総額は前期に比べてどの程度増加するのか?

固定費全体の増加は、前期比で300億円程度となるだろう。そのうち、生産増に対しての増加分もあるが、130億円がR&Dの増加分である。R&Dについては、必要なものはすべて実施するつもりである。

2010年は90%以上、また2011年は30%程度の前工程製造装置市場の成長を見込むという強気の予想だが、現時点で顧客の前工程投資の状況はどうなっているか?

前回2月の決算説明会で、3月ごろに投資の状況は見えてくると申し上げたが、実際メモリ大手顧客の新棟建設の動きが具体化してきた。 CY10については、具体的案件を精査して積み上げて予想している。CY11については、新工場の建設予定などから予想して成長率を算出した。

ビット成長率はどのように予想しているか?

CY10にDRAMは50%、NANDは90%程度成長すると見ている。

今後の長期的な経営目標は?

市場環境にもよるが、まずは前回ピーク売上を2-3年以内に越えたいと考えている。中長期的には既参入分野におけるビジネス拡大、新規事業の開拓を実行し、SPE等の既存分野に加えて、その他事業の柱を増やしていきたい。