TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2011年3月期 第1四半期決算説明会 質疑応答集

4-6月期の売上高は前四半期に比べ、約55億円減少した一方営業利益率が改善したが、その要因は?

まず、利益率が相対的に高いSPEの売上構成比が上昇したということがある。また、前四半期は在庫廃棄を40億円ほど行ったが、当期はそれがない。

7-9月期の受注見通しは?

SPE、FPD/PVEを合わせて4-6月期比で10%~20%程度増加するだろう。
SPEは高水準が続き、FPD/PVEは200~250億円程度になる見込み。

10-12月期以降の市場見通しは?

DRAMの価格について下落可能性を指摘する見方があるが、NANDやLOGICについては顧客のコメントを聞く限り、中長期的には成長が続くと考える。

SPE、FPD/PVEなどの業界の今後についてどのように見ているか?

SPE産業はエレクトロニクス、メカトロニクス、化学等あらゆる技術の集大成であり、半導体の進化が続く限り、今後も強い需要に支えられて成長するであろう。またPVEについても中長期的に考えれば非常に有望な市場である。LED関連装置についても、現在は装置の完成度が上がっておらず、今後技術向上の余地が大きいと考える。SPEも今後も十分に成長するが、SPEの技術を土台にした応用技術の将来の展開にはいくつも面白いものがある。

エッチャーと洗浄装置を強化するとのことだが状況は?価格競争への懸念は?

エッチャーについては、RLSAという新しいプラズマソースを用いた新製品をリリースした。技術の差別化ができており、顧客の評価が高いと自信を持っている。中期的には従来製品の改良版とこのRLSAエッチャーとで、シリコンエッチャーにおけるシェア上昇を目指している。洗浄装置については、当社製品の乾燥性能には定評がある。スループットの向上を含めさらに性能を上げて競争力をつけていく。価格面ではお客様に当社装置の価値を認めて買っていただくということを常に念頭に入れている。戦略的な販売も一部にはありえるが、会社として価格を下げてシェアを獲得するという考え方はない。

利益率の目標は?

まずは全社で、過去ピークを超える営業利益率20%を目指したい。

EUVについてのTELの見方は?

テクノロジーロードマップに対しての多少の遅れはあるものの、技術上の困難を乗り越え、遠からずEUVの時代が来るだろうと考える。当社は、コータ/デベロッパを通じてEUVの研究開発に深く携わっており、EUV時代においても優位な立場で当社装置を提供できるよう準備を進めている。

450mm装置についてのTELの考え方は?

業界として、莫大な開発費を回収できるだけの装置の需要があるかなど不透明な要素が多く、現状、積極的な立場は取りにくい。ただ一方で、半導体需要の更なる広がりに対応するため、いずれ450mmの時代が来ると考えており、必要な準備は少しずつ行っていくことになるだろう。