2021年3月期 業績予想に関する説明会 質疑応答集
当社のWFEの見通しについては、年前半は顧客の投資は既に見えているため確度は高い。年後半は、新型コロナウイルスの影響による年前半の投資遅延の反動とICT(情報通信技術)向けの半導体の需要の増加から、顧客の投資に大きな変更はないと見ている。また、顧客の経営陣と投資計画について話をしており、当社の予想はそれらを勘案したものとなっている。
新型コロナウイルスの影響によりデータトラフィックが急増し、データセンターやPC向けの半導体の需要が増加している。また、これから需要が増加する5Gモバイル向けに顧客各社は先行投資をしている。このような背景から足元の引き合いは堅調であり、CY2020のメモリ投資は増加すると考えている。
そのような懸念はないと考えている。
個別の顧客への影響についてはコメントできないが、新型コロナウイルスを含め、現時点で認識している様々な影響を精査した上で、今回、CY2020 WFE市場成長率は10%程度と発表した。FY20Q3決算説明会において、同10%台後半という競合他社の見方に違和感がないと申し上げていたが、その差分が様々な影響を考慮したことによるものだとご理解いただきたい。
IoT、AI、5Gに加えて、新常態に向けてICTが強力に実装されていく中、半導体の重要性はさらに増しており、性能向上も求められる。場所の如何を問わず設備投資は継続し、WFE市場は引き続き成長が期待できる。当社としては世界をリードする技術革新力を持ち続けることが重要であると考えている。
顕著なものはない。
今年の中国地場顧客の投資計画に大きな変化はないと見ている。来年以降については引き続き影響を注視していく。
メモリの方が大きい。
新型コロナウイルスの影響により、「ヒトの移動」は多少抑制されても、「データの移動」は増加している。また、今後、新常態に向けてICTが強力に実装されていく中で、データトラフィックはさらに増加し、半導体の需要のさらなる拡大が期待できる。
CY2019の半導体市場は4,120億米ドル程度であったが、CY2030にはその市場が1兆米ドル規模になると予想されている。この急激な成長の中、高信頼性、高速、低消費電力など様々な技術が求められる。また、自動運転などマシンツーマシンのアプリケーションの普及により、さらなる技術革新が促される。このような背景のもと、需要の増加と技術革新の要求から半導体市場は引き続き成長し、それを支えるWFEの市場も拡大する。
当社の技術力が生かせ、継続的な技術革新と市場拡大が見込まれるエッチング・成膜・洗浄の3つのエリアで売上を伸ばす計画。また、フィールドソリューション(FS)事業についても、前期は通期売上が初めて3,000億円を超える結果となったが、今期も期待できる。
過去最高の研究開発投資を見込んでおり、それが営業利益率に影響している。WFE市場のさらなる成長が期待できる中、当社の成長ポテンシャルを最大限に取り込むため積極的な成長投資を継続する。3年間で4,000億円の研究開発投資を計画しているが、今年はその2年目であり着実に実行していく。
WFE (Wafer fab equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む
*本内容は、質疑応答のサマリーです。