2021年3月期 本決算説明会 質疑応答集
全てのアプリケーションで投資の水準が一段と高まった。旺盛なロジック/ファウンドリ投資に加え、メモリ投資も加速している。DRAMについては、過去2年間投資が調整されたこともあり足元で需給が逼迫しており、前倒しや追加の投資がでてきている。3D NANDについても3か月前に比べ増加している。
メモリとロジック/ファウンドリの両方からの需要が高く、CY2022の市場規模はCY2021と同等レベル以上になると期待している。また、テクノロジーの進化と環境への取り組みを両立する「デジタル×グリーン」社会の実現に向けて半導体の重要性が増しており、CY2023以降も積極的な投資、Big Yearsが継続すると考えている。
SPE売上高の拡大による、固定費比率の低下の効果が大きい。また、これまで進めてきた生産性向上の活動などの成果も売上高の増加に伴い現れ、売上総利益率の向上に寄与する見込み。
メモリ向け投資は、ロジック/ファウンドリ向けに比べ、当社が注力する最先端の装置への投資比率が高い。また、特に3D NAND向け投資では、当社が得意とするエッチング装置や成膜装置の比率が高い。
懸念はないと考えている。生産能力については、宮城工場においてCY2017以降、物流棟の建設・運用や生産ラインの拡張をおこなった。東北工場と山梨工場においてはCY2020に新生産棟の稼動を開始し、生産能力を従来に比べ1.5~2倍に増やした。
また、サプライチェーンも強化している。生産動向説明会を通して情報を共有しており、パートナー企業における生産能力や部材の供給能力も需要に応えられる体制となっている。
FY2022通期では、売上高、利益いずれについても大きな影響はないと考えている。なお、FY2022Q1決算時には、旧基準と新基準の両方で実績を開示する予定。
パーツ・サービス売上については、顧客工場の高い稼動率とインストールベースの増加を背景に、引き続き成長が期待できる。改造についても成長を期待しているが、FY2022は新規装置売上の成長率の方が高いだろう。中古装置については、装置が市場で枯渇しているため、大きな増加は期待できない。
主な要因は研究開発費の増加であるが、その他に、社内ITインフラ向け費用の増加もある。詳細な内訳については差し控える。
当社のSAM*2は想定通り成長しており、事業活動は順調に進捗しているが、EUVなど当社のSAM以外や、当社のエクスポージャーが低い成熟世代向けの投資も当初の想定を超えて成長している。このため、中期経営計画の財務モデルの策定時に想定したWFE市場規模を見直す必要があると考えており、現時点ではWFEシェアの見通しについてのコメントを差し控えたい。
FY2022に売上総利益率が43.5%に到達する目途が立ったことは大きな進捗である。しかし、財務モデルの達成の指標はあくまで売上高、営業利益率、ROEであり、営業利益率の向上が必要であると認識している。付加価値の高いNext generation productsを創出していくために、積極的な研究開発投資を継続する計画であるが、売上高をさらに伸ばすことで、販管費率を低下させ、営業利益率の目標を達成することは可能であると考えている。
チャレンジすることはたくさんあり、それらはすべて課題であると同時にチャンスであると捉えている。中期経営計画はFY2024をターゲットイヤーとしているが、その先を見据え、さらなる成長に向けて事業に取り組んでいる。
基本的な考え方として、成長投資を最優先としたい。M&Aの可能性は否定するものではなく、市場成長と投資対効果が期待でき、株主と顧客を含むすべてのステークホルダーにとって有益であることが確認できれば、M&Aもオプションであると考えている。自己株式の取得については、機動的に検討するというポリシーに変更はない。
WFE(Wafer fab equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む
SAM:Served available market
本内容は、質疑応答のサマリーです。