TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2012年3月期 第3四半期決算説明会 質疑応答集

2012年1-3月期のSPEの受注見通しは?また、アプリケーション別の傾向は?

1-3月期は1,000億円を下回る見込み。一部のロジック及びファウンドリー向け投資が2011年10-12月期へ前倒しされたこともあり、1-3月期に関しては、ロジック及びファウンドリー向け投資が減少する。また、1-3月期に見込んでいた一部のメモリー向け受注が後ろ倒しになる模様。

4-6月期のSPEの受注見通しは?

4-6月期は、今のところ1-3月期よりも増加すると考えているが、増加率については、これから見極めていく。

2012年1-3月期はSPEの売上がかなり戻るのではないかと思われるが、そうなると営業利益の着地は通期の会社計画570億円を上回るのではないか?

1-3月期(4Q)は、現状見込んでいるSPEの製品ミックスでは、売上、利益とも7-9月期(2Q)と同水準程度と見込んでいる。従って、現時点では業績予想に変更はない。

NAND向け受注の足元が弱い要因は?また、今後のNANDの牽引役は?

お客様が以前よりも慎重に判断されている。最先端のスマートフォンなどの最終製品の需要の上昇が確認できれば、NAND向けの投資も増える。

2012年の半導体設備投資の見通しは?

会計年度ベースでは-10%程度、暦年ベースでは-10%強の減少を予想している。現時点ではこう見ているが、3か月後に変わる可能性も十分にある。

4重露光の採用の見通しは?

お客様側がEUV露光と比較してどのように評価するかで決まるが、本格的には来年以降になる。

TSVを取り巻く事業環境と御社のポテンシャルは?

TSVは当社も注力する分野であるが、技術的な理由などもあってお客様の方で量産採用の時期が当初の予定より2年程度遅れており、2013年以降になる。いずれ必ず来る技術なので引き続き注力していく。

当社のエッチング装置の技術力について、競合と比較してどう考えているか。

ポリエッチングの分野において、良い結果が出始めている。従来のポリエッチング装置でのシェア獲得に加え、RLSAエッチング装置でも複数のお客様より技術認定を獲得した。このRLSA量産投資が2年後に来ると、エッチャー全体の更なるシェア向上に結び付く。

FPDは厳しい事業環境にあるが、来期の黒字確保に向けての対策は?

FPDはお客様も装置メーカーも利益が出ておらず、構造不況の様相を呈しており、一時的な落ち込みだとは考えていない。基本的な見直しが必要である。一部のリソースを有機EL等の新規事業やSPEの成長分野に振り向ける。また、海外調達比率の向上や中国工場を有効活用するなどしてコスト削減を推し進める。

有機ELの進捗は?

蒸着方式、インクジェット方式ともにG4.5の評価ラインが完成し、間もなく客先評価が開始される。当社の技術的優位点をお客様に示す重要な1年だと考えている。

M&Aについて、改めて方針をお聞きしたい。

自社開発をコアに、M&Aも含めて成長戦略を考えている。投資とリターンを十分に精査して判断したい。また、M&Aの対象については、国内・海外の分け隔てなく、幅広く、可能性のあるところを検討している。

自社株買いについてどう考えているか?

資金使途としては、まずM&Aを含む成長投資を考えている。それでも余剰資金がある場合には自社株買いも検討したい。