TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2016年3月期 第1四半期決算説明会 質疑応答集

SPEの7-9月期の受注は4-6月期比で下がるとのことだが、10-12月期の見方は?また3D NAND向けの受注は今後も継続するのか?

徐々に上がっていくと考えている。ロジック系ではしばらく調整が続くかもしれないが、次世代の先端ロジック投資に期待している。3D NANDの投資は年後半に立ち上がってくると考えている。

4-6月期の売上実績が前年同期比で増加しているが、販管費が約30億円減少している要因は?

主にアプライド マテリアルズとの経営統合関連費用が減少したため。

今回の業績予想修正は、インテルが設備投資計画を$1B減額した影響によるものか?

ロジックおよびファウンドリ向けを中心に、装置のリユースの影響もあり、先端投資のスローダウンをおり込んだ。

業績予想修正で、今期の売上高が市場成長並みとなったが、3D NAND等でシェア向上を達成できる見込みがなくなったのか?

売上予想はある程度保守的に見ているが、シェアを向上させる好機であるとの認識に変わりはない。いろいろと仕込みはしているので結果を見て判断していただきたい。

下期業績予想の売上総利益率の前提は?

36~37%を想定している。

半導体メーカーの設備投資が増えてくるとは思えない状況で、世界のスマートフォンの売れ行きも考えると、WFE市場をより深刻に見たほうがいいという意見があるが、どのように考えているか?

中期経営計画では市場規模が$30Bと$37Bの2パターンを提示している。従来は市場規模が縮小すると営業利益率が減る傾向が、米国企業よりも強く出ていたが、中期経営計画では、体質強化を図りそれを基盤に市場が成長したときにさらに利益を得られるようにするため、前提の市場規模に幅を持たせている。市況予測というわけではないが、計画のメインシナリオとして、2019~2020年に$37Bを超える投資があるという想定はある。今後のIoTの世界を考えると、従来のスマートフォンだけではなく、データセンターのサーバーへも活発な投資が期待でき、投資が落ち続けるとは考えていない。

WFE市場$30Bは下限と考えればいいのか? マクロ経済をどのように捉えてWFE市場規模を考えたのか?IoTは漠然としているが本当に投資は期待できるのか?

SPEメーカーでは、WFE市場想定を$30B~$37Bの幅とするのが最近の考えであるが、かつてのシリコンサイクルではこの範囲以上に振れたこともある。収益体質を強化する計画の前提としては$30B~$37Bが妥当だと考えた。IoTについてはこれまでの常識で考えるのは難しい世界になるだろう。コミュニケーションのあり方が根本的に変わり、アプリケーションは多岐にわたり、データ量も格段に増える。

先端ロジックでは歩留まりが上がらず、投資の先行きに懸念がある反面、3D NANDが一気にブレイクするという大きな期待もある。来年、再来年のWFE市場の見方は?

10nm量産投資(ロジック)や3D NANDの量産投資本格化に期待しており、来年の市場規模は今年以上になると見ている。

インテルが一世代の技術サイクルを2年から2.5年にすると発表しているが、一世代あたりの設備投資金額が同じだとすると年間設備投資額は減ると考えていいのか?

サイクルが長くなったとしても一世代あたりの設備投資金額が大きくなる傾向にあるので、必ずしも減る方向とは考えていない。また、装置のリユースが増えるという世界的な流れもあるが、フィールドソリューション事業の収益拡大につながり、ネガティブには捉えていない。

中国に半導体の拠点が移っていくことについて、中期的にどのような影響があると見るか?中国で垂直統合型の半導体メーカーが出来ると、中国向けの設備投資は増えるが、他の国での投資が減るのではないか?

中国が国を挙げて半導体産業に参入してくることは明らか。単純に生産能力増強ではなく、技術開発に注目し始めているので、重要な拠点になってくると考えている。

本内容は、質疑応答のサマリーです。