TOKYO ELECTRON LIMITED

投資家向け情報

2017年3月期 本決算説明会 質疑応答集

CY2017後半のSPE顧客の投資動向に関して、1月の説明会では確度は低いが引き合いは多いというコメントだったが、見通しに変わりはないか?

WFE*市場は今後$40B以上に成長していくと見ており、顧客も以前より積極的に投資計画を検討していると感じている。3D NANDの旺盛な需要に加え、欧米のロジック投資など他にも案件は多い。2018年3月期の後半にかけて顧客の継続的な投資が期待できると考えている。

WFE市場は活況だが、2000年頃のような過熱感はないか?

当時に比べて顧客の寡占化が進み、業界構造は変化している。加えて、最終製品市場との関連性も高まっており、適正規模の投資がなされていると考える。

EUV(Extreme Ultra-Violet)導入は、中長期で見た貴社シェアにどのような影響があるか?

EUV導入は業界全体の技術革新を促進するためポジティブだと見ている。微細化が進展することで加工技術の難度が高まり、多様な製品群を持つ当社の強みがより出せる。EUV導入により顧客はデバイス性能向上やコストメリットが得られ、そこで得た利益は次の投資へつながるので、結果的にWFE市場の拡大に寄与すると捉えている。

2018年3月期の売上総利益率が向上する理由として、工場稼働率と製品競争力の向上が挙げられたが、どちらの寄与度が高いか?

製品競争力のほうが貢献度が高い。微細化の進展に伴い、製造装置には新たな機能が求められており、当社はより高い付加価値を顧客へ提供していく。

2018年3月期の売上総利益率向上に寄与する製品は?

SPE市場において、マルチプルパターニングと3D NAND向けにエッチング装置と成膜装置の市場構成比率が高まっており、これらの装置の競争力を高める事が重要だと考えている。差別化技術でシェアを高め、利益率向上につなげる。

2018年3月期のフィールドソリューション(FS)事業の売上はどの程度を見込んでいるか?全社の収益性へのインパクトは?

2018年3月期のFS売上は前期(2,080億円)以上を予想している。顧客の旺盛な微細化投資や工場稼働率の高さから、FS事業は引き続き拡大すると見ている。利益率は高いので、FS売上が拡大するのは全社の収益性向上に大いに貢献する。

市場拡大に対応できる生産能力は充分か?

生産能力にはまだ余力があるが、数年後の需要増まで見据えて、物流棟の新設などにより生産効率をいっそう高めていく。

手元資金が積みあがってきたが、自己株式取得の条件は?

自己株式取得については、機動的に実施を検討する方針に変わりはない。必要な手元資金については、売上規模が拡大しているため、従来からお伝えしていた2,500億円より上の水準になるだろう。

WFE(Wafer Fab Equipment):半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、チップごとに切断・組立・検査をする後工程がある。WFEは、前工程で使用される製造装置(ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む)。

本内容は、質疑応答のサマリーです。