2018年3月期 第2四半期決算説明会 質疑応答集
WFE全体は、CY2017と同等以上の市場規模になると予想している。ただし顧客との商談から、特にメモリにおいて予想が上振れる可能性も大いにあると感じている。2019年3月期も明るい見通しである。
アプリケーションごとには、メモリはDRAM・NANDともに堅調に推移するだろう。ロジックファウンドリは、現在はモバイルの台数成長鈍化の影響などにより投資が抑えられているが、CY2018には7nmや5nmパイロットの投資が計画されているため、CY2017と同等以上の投資が期待できる。
両者とも前年比増加すると予想している。
CY2000頃と比べ各アプリケーションの大手顧客の数が絞られてきており、顧客も過去の経験を生かしてしっかりと投資をコントロールしているため、重複投資はないと考えている。新たなデータ通信網の立ち上がりなどに伴う半導体需要が下支えとなって、投資は堅調に推移する見通し。
クライアント分野におけるSSD採用比率はCY2018でも50%、SSDにおける3D NAND採用率は80%強と予想されており、3D NANDはまだ成長の余地がある。今後データセントリック社会が構築されていくにつれ、3D NANDだけでなくDRAMも含んだメモリ全体において容量に加えて高速性、広帯域幅、低消費電力性などの技術革新が求められるため、引き続き需要は堅調に推移していくだろう。
メモリのなかでも、特にDRAM顧客はDRAM価格の動向を強く意識しながら投資を実施しているため、前述の通り継続的に堅調な成長を期待している。
中期的な注力分野のうち洗浄では、3D NAND向けバッチのリン酸工程で好調にビジネスを獲得しているのに加え、バックサイド・ベベルにおいても当社装置の採用が拡大している。成膜ではALDのビジネスが計画通り進捗している。これらはすでに2018年3月期から売上に寄与し始めている。
製品ミックスと、市場成長に伴って拡大している事業機会に際し、顧客による当社装置の性能検証に向けて戦略的投資を強化していることが影響している。
前述の通り、CY2018は前年と同等以上の投資が期待でき、かつ顧客との商談から多くのアップサイドポテンシャルを感じている。現在見極めを進めている状況だが、各アプリケーションで前年比同等以上の投資を期待している。
フィールドソリューション事業の利益率は全社平均より高いため、当事業が伸びれば全社利益にとってはプラスとなる。2019年3月期の売上については予算編成をまだ行っていないため断言はできないが、需要が引き続き期待できるため、増加するだろう。ただし、当事業は製品保証期間が過ぎた後のビジネスが中心のため、ご指摘のエッチング装置についても貢献は出荷の1年以上後からである。
2018年3月期の通期営業利益率は24%を見込んでおり、中期経営計画における目標値26%に対して着実に進捗している。引き続き製品競争力の強化やオペレーションの効率化などに取り組み、目標値26%の達成につなげたい。
CY2017、CY2018ともに、数ポイントずつ上昇すると確信している。ロジックにおいて従来から相応のポジションを確立しているのに加え、DRAMの配線パターニングにおいて2顧客でPORを獲得済みである。3D NANDにおいてもスリット工程で2顧客のPORを獲得している。2018年3月期にエッチング装置の売上は大きく増加する見込みだが、スリット工程のPORによる寄与は1顧客分のみ。CY2018には2顧客目の量産投資や、9X世代の投資が予定されておりシェア向上に寄与するとみている。
顧客は9X世代の投資をCY2018に開始する見込みであり、さらに先の世代についても投資を計画している。その際のデバイス構造を従来の1段と新たな2段重ねのどちらにするかは顧客が検討している最中だが、どちらの構造であっても高アスペクト比のエッチングを高速かつ形状よく行うことが求められている。当社のエッチング装置はエッチングレートの面などで強みを発揮できると考えている。
特に石英、シリコン、静電チャックなどの供給不足が懸念されているが、当社はその点もしっかりと管理し、顧客の納期に合わせて納入計画を立てている。
EUVについては、市場の実現性・事業機会ともに期待している。EUV向けコータ/デベロッパでは、均一性の向上、ディフェクト低減、露光装置の生産性を向上する高感度レジストなどが求められている。当社装置LITHIUS Pro™ Zの技術をベースとして追加機能などを付与し、付加価値を提供していく。
有機ELパネル製造用インクジェット描画装置については、8Kの大型テレビに向けた市場の立ち上がりが予想される。当社のビジネスとしては東京オリンピックが開催されるCY2020を目途に期待している。
WFE (Wafer fab equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む。
POR(Process of record):顧客の半導体製造プロセスにおける装置採用の認定
本内容は、質疑応答のサマリーです。