2019年3月期 第3四半期決算説明会 質疑応答集
現時点では、WFE市場全体の約6割がロジック/ファウンドリ向け、約4割がメモリ向けになると考えている。
米中貿易摩擦の影響は出ており、中国顧客が投資計画の見直しを行っている。具体的な影響については、政治的な話となるためコメントを控えさせていただく。
CY2019は、今後の半導体需要に備えてしっかりと体制を強化し、中長期的な当社の成長機会に繋げる年としたい。
年前半はWFEへの投資が抑制されるが、後半に回復を期待している。
ロジックでは最先端の世代のパイロット投資が始まり、前半・後半どちらも投資が期待できる。
DRAMについては、現時点では微細化投資のみを想定しているが、5Gの商用化や、DRAMの価格下落によるデータセンタへの投資回復、MPUの供給不足が徐々に解消されることなどにより、今後、需要が回復していくと期待している。
どちらが先に回復するかは顧客の判断による。現時点ではわからない。
ビット需要は、DRAMは20%前後、NANDは40%程度で安定して成長していくと見ている。投資回復のタイミングについては、顧客の戦略やマクロ経済などが影響するため、今後顧客とのコミュニケーションを通じて動向を掴みたい。
基本的な方針としては、当社の持つ技術を生かすことができ、技術革新が継続的に見込まれ、かつ市場拡大も期待できる領域に注力することで、WFE市場全体をアウトパフォームする成長を目指している。
ロジック/ファウンドリにおいては、7nm、5nm世代やその先の微細化に向けて進むにつれ、エッチ・成膜・洗浄が連続する工程の相互最適化が歩留まり向上において重要となってきており、それらの製品を持つ当社の付加価値も高まっている。
大型パネルの需要は比較的大きいが、マクロ経済や米中貿易摩擦の影響もあり、一部の投資計画の見直しが行われている。年後半に計画が固まってくることを期待している。
プレゼンテーション資料の20ページに記載している第4四半期のSPE新規装置売上予定に対し、6割程度をすでに出荷している。
足元の業績への影響は限定的だと見込んでいる。当社が、出荷時ではなく設置完了時に売上を計上する基準を採用していることも、見通しが変わっていない要因のひとつとして考えられる。第4四半期には、メモリや欧米のロジックの売上が増加すると見ている。
第1四半期から第3四半期の累計で、FS事業の通期売上予想に対する進捗度は77%。非常に順調に推移しており、この勢いがいきなり減速するとは考えていない。
FS事業はパーツ販売を中心に安定的に伸びてきており、2020年3月期もこの傾向が続くと期待している。
中期経営計画では2021年3月期の財務モデルを示しており、まだ2年程度時間が残されている。2021年3月期、そしてさらに先にかけて中長期的に市場の成長が見込まれており、当社としてはその成長を取り込みたい。
研究開発については、案件は精査するものの、極力手を緩めずに積極的な姿勢を保ちたいというのが当社の経営陣の考え。また、人材や製造キャパシティ増強などの成長投資に関する基本的な方針は、2020年3月期も変わらない見込みである。
2020年3月期にどの程度の利益率を目指せるのかが、予算を策定するうえでのひとつのチャレンジ だと捉えている。期待に応えられるような利益率予想を発表できるよう尽力したい。
WFE (Wafer fab equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む。
TFTアレイ工程:ディスプレイを駆動する電気回路機能を持つ基板を製造する工程
本内容は、質疑応答のサマリーです。