2023年3月期 第1四半期決算説明会 質疑応答集
為替変動の影響が最も大きい。ほとんどの日本の半導体製造装置メーカーは円建てで販売しており、WFE市場全体に占めるシェアは約30%。CY2021対比、CY2022の現時点で為替レートが約20%程度円安方向に変動しており、WFE市場がドル換算で目減りしている。次に影響が大きいのは、一部の部材不足を主因とするCY2023以降への売上計上時期の後ろ倒しのリスク。また、スマートフォン・PCなどの製品における購買意欲が一時的に低下している。直近数年間で、これら製品の買い替えが一巡したことや、経済の先行きへの不透明感が、心理的に購買意欲を抑制していると考察している。なお、これらを踏まえた顧客の投資については、ロジック/ファウンドリよりも、メモリの調整懸念が少し大きい。
為替変動を考慮し、円建ての売上を米ドルに換算した場合、WFE市場は$5bn程度目減りすることになる。この為替変動の影響が大きい。一方で、当社の業績予想については、現時点において顧客からの引き合いに変化がないこと、また新たな受注獲得等も勘案し、据え置きとした。
マクロ経済や各国の動向など、さまざまなファクターを考慮して顧客が投資計画を検討している状況であり、CY2023の見通しについて当社が言及するのは時期尚早と考えている。ただし、デジタル化、脱炭素社会の実現に向けた半導体の技術革新は今後も継続する中で、WFE市場は多少の調整を繰り返しながら引き続き成長していくと考えており、中長期的な見通しに変更はない。
投資の調整を検討もしくは既に発表している顧客もあるが、現時点では受注のキャンセルは受けていない。
SEMICON Westで面会した顧客との議論で得られた情報や為替相場を勘案し、見直しをおこなった。
コータ/デベロッパ、成膜、エッチング、洗浄の各エリアでさまざまな取り組みをおこなっており、継続的に市場成長をアウトパフォームすることを見込んでいる。CY2022においては、為替変動の影響によりTELの金額ベースの装置シェアはネガティブな影響を受ける可能性があるが、工程シェアは伸ばしていくことができると考えており、今後に期待している。
直接的に応用したわけではないが、1つの拠点で複数の装置の開発や製造をおこなうことで、さまざまなノウハウの創出に繋がっている。例えばパーティクル抑制など、共通して使える技術はある。また、相乗効果もある。社内ではCorporate Innovation本部を中心に、パッケージングなど今後の技術動向を考慮したソリューションを検討したり、3D DRAMなど新しい技術の実用化に向けた最適なアプローチについて顧客と共に協議を進めたりしている。
現在の為替相場を勘案すると、現地法人の固定費等は増加するものの、当社の製品のほとんどは円建ての取引であり、売上高への影響は少ない。固定費を含むコストの最適化についても対策を講じており、業績予想は据え置いた。
現時点においては、当該規制強化による影響はない。当社が世界をリードする技術革新力を保持することができれば、特定の国や地域の情勢によって影響を受けず、中長期的な成長を図ることができると考えている。
工場は非常に忙しい状況。FY2023 Q2も残り1カ月半あまりとなる中、通期の業績予想は当初から変更していない状況を安心材料として捉えていただければと思う。足元のさまざまな要因を勘案しCY2023の見通しへの言及は時期尚早としたものの、CY2022においてはWFE市場は$100bnを超える規模を見据えており、中長期的には調整を繰り返しながら階段状で成長をしていくという見方に変更はない。
利益の向上は短・中・長期を同時に志向する。技術革新が速い当業界において、クリティカルな技術の開発に継続的な投資を続けている。新規装置に加え、フィールドソリューションの事業機会も増加しており、付加価値の高い製品・サービスを提供できる機会は増えている。新しいPOR*2の獲得によるシェアの向上により、市場成長をアウトパフォームすることで短・中・長期にわたって利益の向上を図っていけると考えている。
主な要因としては、前年同期に高利益の案件が集中していたこと、今期は前中期経営計画を2年前倒しで達成したことに対する特別賞与の給付、工場におけるコストの若干の増加、為替変動による現地法人の人件費増が主な内容。
製造およびサービスに関わる従業員は売上原価、管理・営業などその他の従業員は販売管理費に計上している。約7:3の割合。
当社の理由であり、顧客の投資計画の変更によるものではない。2月のロシア・ウクライナ問題、3月末からの中国のロックダウンの影響により、部材調達の遅延や一部物流の混乱が発生したことを受け、出荷のタイミングを若干調整する必要が生じた。そのため、一部の案件で2週間~1カ月ほどのずれが発生し、その分がQ1からQ2にずれ込んだ。なお、対象は海外の顧客だが、特定の地域・顧客に偏った事象ではない。マクロ経済は今後も注視する必要はあるが、これらの案件は、Q2の売上計上が見通せていることから、FY2023上期の計画は変更していない。金額規模については、過去1年間で四半期ごとに売上高が上昇する傾向だったが、今回Q1で一時的な調整によりQoQで下がっている。その分Q2の売上高が上昇する計画になっており、その差額分が該当する。
売上高比率では、成熟世代の方が多い。
WFE (Wafer fab equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む
POR (Process of record) :顧客の半導体製造プロセスにおける装置採用の認定
本内容は質疑応答のサマリーです。