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投資家向け情報

2025年3月期 第1四半期決算説明会 質疑応答集

FY2025の業績予想は上方修正されているが、これはCY2024のWFE*¹が若干上方修正された分相応の変化か?あるいは、御社が得意としている先端分野が牽引役として寄与しているからか?

両方の影響を受け、業績予想を上方修正した。市場回復に伴う顧客の投資計画の前倒しに加え、AI用途のロジック/ファウンドリやメモリの追加投資を織り込んだ。パッケージングやテスト工程(ウェーハプローバ)での引き合いが急増している。

CY2025のWFEに前回の想定と大きな変化はないが、アプリケーションや中国の投資見通しは変わってきたのではないか?足元では米国の主要顧客の1社が設備投資計画を20%引き下げると話している。CY2025においては先端ロジック/ファウンドリの他の顧客が投資を増やすことで、売上は引き続き伸びると期待してよいか?

CY2025については、DRAMは順調で増加は確実と見込んでいる。NANDは倍程度の増額になると期待している。ロジック/ファウンドリは、一部の顧客で投資計画に変更はあるものの、AIサーバー、PC、スマートフォンに牽引されて増加。産業向けは調整が続くと見込んでいる。中国では、近年新興メーカー20社以上が一斉に投資をおこなっていたが、それが一巡しCY2025はCY2024よりは投資が少なくなると見ている。

FY2025のアプリケーション別売上高について、従来予想と比較するとロジック/ファウンドリが減少し、DRAMが増加している。それぞれの増減要因を教えてほしい。

従来のPC・スマートフォン向け半導体の工場稼動率は低く、一部顧客では投資が抑制されている。一方、AIサーバーやAI機能搭載のPC・スマートフォンの台頭によりAI関連の投資が非常に増加している状況。それに伴ってDRAM向けの投資も増加している。

売上総利益率について、FY2025 Q1実績が47.6%と高かった。その理由の1つにプロダクトミックスを挙げられたが、その内容について教えてほしい。

付加価値の高い製品の売上構成比が増加し、全体的に限界利益率が向上している。

FY2025の業績予想について伺いたい。Q2の売上総利益率はQ1よりも下がり、下期は上期よりも上がる計画となっている背景は?

中国のQ1への前倒し納入によりQ2の売上が減少する見込み。また、在庫廃棄や旧型パーツの戦略的販売を計画に織り込んでいるため、Q1比で減少する。下期については、利益率の高い装置の売上構成比が上昇するため、上期比で増加する。

NAND向け極低温エッチングは、量産に向けて開発評価が順調に進捗しているとのことだが、この3カ月間で変化があったか?

評価は順調に進捗し、いよいよ量産に向けた最終追い込み段階に入った。当社は競合他社に先行して評価機を顧客に納入し、評価を進めている。結果は良好で、当社がシェアを拡大できると自信を持っている。ただし、まだ量産POR*²の獲得には至っていない。顧客の計画によると、CY2025からパイロット投資が開始されるので、近いうちに量産PORを獲得できると考えている。

極低温エッチング装置で狙うチャネルホール工程については、CY2027に$2B程度の市場規模を見込んでいたと思うが、その想定に変更はないか?また、米国の競合他社が同様の極低温エッチングを発表している。御社は先行者利益があると思うが、製品の競争優位性を教えてほしい。

市場の大きさは、積層数や、極低温エッチングの採用数によって若干変わると思っているが、技術難易度が上がるほど、当社の極低温エッチング装置が採用されると期待している。また、環境面においても優位性があり、CFガスを使用しないという点において、地球温暖化係数は従来比で84%低減している。拡大していくエッチング市場において、量産適用できる確度が高まっている。

極低温エッチング装置について、CY2024年内に量産PORが決定するのではないかと考えている。次回の決算説明会時に量産POR獲得について言及がない場合、CY2026の量産タイミングではシェアを向上できないと理解してよいか?また、仮に量産PORが獲得できた場合、一時的にシェアが上昇すると思うが、競合環境やスイッチングコストを考えると、それ以上シェアを上げるのは難しいのではないか?

新規装置の採用は顧客の総合的な判断によるが、当社の装置への評価は順調に進捗している。量産PORを獲得できるタイミングについては明言できないが、CY2026にはシェア向上できると考えている。

中国の売上構成比がFY2025 Q3は40%台、Q4は30%程度へ下がっていくということだが、足元でブレーキがかかっているのか? FY2025、FY2026の方向感も教えてほしい。

Q1への前倒し納入の対応によりQ2においては中国売上は下がるが、期初からの想定と大きくは変わらない。FY2026に関しては業績予想は出していないのでコメントは差し控える。ただし、中国顧客の設備投資は減少することを想定している。将来的には中国の売上構成比は従来の25%~30%ほどのレベルに落ちついていくと見ている。

中国政府による新たな補助金が発表されたが、それにより引き合いは強まっているか?

そのような認識はない。

WFE (Wafer Fab Equipment):半導体前工程製造装置。半導体製造工程には、ウェーハ状態で回路形成・検査をする前工程と、そのウェーハをチップごとに切断し、組み立て・検査をする後工程がある。半導体前工程製造装置は、この前工程で使用される製造装置。また半導体前工程製造装置は、ウェーハレベルパッケージング用の装置を含む

POR(Process of Record):顧客の半導体製造プロセスにおける装置採用の認定

FY2025は2024年4月~2025年3月の会計年度を指しています。

FY2026は2025年4月~2026年3月の会計年度を指しています。

本内容は質疑応答のサマリーです。