TOKYO ELECTRON LIMITED
Tokyo Electron Group AI Basic Policy

東京エレクトロングループ AI基本方針

東京エレクトロングループは、基本理念に掲げている「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します」を実践していくために、半導体の技術革新を日々追求しています。これからより多様化していく社会課題を解決し、サステナブルな社会を実現していくには東京エレクトロングループ製品およびサービスにおけるAI機能の拡充や東京エレクトロングループ内でのAI利活用が重要です。一方で、これらAIの活用は、意図せず人権、プライバシーやセキュリティを侵害するなど、社会に対して大きな影響を与えてしまう可能性があります。東京エレクトロングループは、AIの活用を進める上で起こりうるリスクの低減と責任あるAIの活用の実践を目指すため、経営層や従業員のみならず、東京エレクトロングループの事業に関わるサプライヤー、業務委託先、その他のビジネスパートナーなどすべての人々が指針とする「東京エレクトロングループAI基本方針」(以下「本方針」という。)を定めます。

1.高い品質と価値創出


東京エレクトロングループは、社会課題の解決に貢献する高品質な製品の開発・製造等を加速するため、積極的にAIの活用を進めていきます。
 

2.安全性の確保


東京エレクトロングループは、AIの活用にあたり、生命や心身の健康、財産、環境に対する事故等といった重大な問題が発生しないよう、事前にリスク検証をおこない、安全性の確保に努めます。インシデント発生時には迅速な関係各所へのエスカレーションと早急な対応、今後の是正措置を実施します。
 

3.プライバシーの保護


東京エレクトロングループは、AIの活用にあたり、個人情報を含むデータを取り扱う場合には、東京エレクトロングループ個人情報保護基本方針および東京エレクトロングループプライバシーノーティスに従い適正な管理・運用を実施します。また、当該データの収集・利用・保管・廃棄の各段階において、プライバシー・バイ・デザインの原則を取り入れ、データ主体の権利を適切に保護します。
 

4.セキュリティの確保


東京エレクトロングループは、AIの活用にあたり、AIのセキュリティリスクを認識したうえで、適切な対策を実施するとともに、サイバーセキュリティに関する技術面・運用面の対策により、不正なアクセスや情報漏洩を防止することに努めます。また、グローバルセキュリティポリシーに基づき、AIの活用に関してその特性を踏まえた教育・啓発・訓練を実施するとともに、情報資産の適切な管理・保護に努めます。
 

5.人権と公平性の尊重


東京エレクトロングループは、「東京エレクトロングループ人権方針」に基づき、国際的に認められた人権を尊重し、不当な差別が生じないようにAIの活用をおこなうことで社会の発展に貢献します。特に公平性を損なうおそれのあるバイアスについてはリスクを特定し排除するよう努め、AIの活用に関しても同様に人権を尊重した運用を実施します。
 

6.禁止対象のAI


東京エレクトロングループは、以下に該当するAIの開発、導入、販売、および運用をおこなわないことを基本原則とします。

  • 操作的行動を助長・誘導する、または不正脆弱性の悪用を目的とするAI。

  • 無断で大規模な生体認証監視をおこなうなど(例:公共空間での常時顔認証による監視等)、個人の基本的権利を著しく侵害する用途のAI。

  • 社会的スコアリングをおこない、その結果をサービス提供等に用いるAI。

  • 各国の適用法令(EU AI法等)により明示的に禁止されるAI。

  • 上記のほか、経済安全保障上の懸念があるAI。


これらに該当する疑い(該当性が不明確またはボーダーラインの場合を含む)のあるプロジェクトは、開発前段階でAIステアリングコミッティに報告し、開発中止または代替案の検討をおこないます。サプライヤーにも同様の遵守を求めます。
 

7.AIの能力と限界の明示


東京エレクトロングループは、各AIについて、想定される利用範囲、運用環境、性能に関する指標等(許容誤差および想定される誤りの種類を含む)を明示し、利用者がAIの能力と限界を正しく理解したうえで活用できるようにします。
 

8.人間の介入(Human-in-the-loop)


東京エレクトロングループは、人命、安全、雇用、与信、法的権利・義務等に重大な影響を及ぼすAIを介した「重要な決定」について、事前に十分な正当性、詳細なリスク評価等を実施したうえで、人間が最終判断をおこなうことを原則とします。
 

9.透明性と説明責任の重視


東京エレクトロングループは、AIの活用にあたって、判断結果に至った理由など適切な情報提供をおこなうことで透明性を高めるとともに、AIが生成する判断・結果については、利用者・被影響者の求めに応じ合理的な範囲で適切に開示します。また、AIを用いた意思決定において、責任の所在を明確にし、問題発生時には速やかに原因究明と是正措置を講じます。
 

10.ステークホルダーエンゲージメント


東京エレクトロングループは、倫理的なAIの活用を推進するため、顧客、取引先、学術機関、業界団体、市民社会、規制当局等の多様なステークホルダーとの対話・協働を積極的におこないます。外部の知見を取り入れ、AI倫理に関するベストプラクティスの共有と継続的な改善に努めます。
 

11.ガバナンス体制


東京エレクトロングループは、本方針の実効性を確保し、AIの活用がもたらす結果に対する責任体制を明確にするため、以下のガバナンス体制を整備します。

(1)AIステアリングコミッティの設置:AI活用に関する全社的な方針の承認、重要事項の審議および意思決定、ならびに重要事項に関する経営層への報告をおこなう「AIステアリングコミッティ」を設置します。

(2)AIガバナンスチームの任命:AIの適切な活用を担保するため、AIステアリングコミッティの構成員は、それぞれ自部門より担当者を選出し、「AI ガバナンスチーム」のメンバーに任命します。

(3)AIガバナンス体制の継続的改善:AIガバナンスチームは、本方針の実効性を確保し、AI技術の進展、法規制動向および社会的要請の変化に適切に対応するため、東京エレクトロングループのAIガバナンス体制の継続的な改善を推進します。その一環として、本方針の運用状況、ステークホルダーからの意見および国内外の関連動向を踏まえ、少なくとも年1回、本方針の見直しを実施します。見直しの結果、本方針の改訂が必要と判断した場合は、AIガバナンスチームが改訂案を策定し、AIステアリングコミッティの承認を得たうえで公表します。
 

2026年9月17日 制定

本方針は担当役員による承認を経て制定され、経営層や従業員のみならず当社の事業に関わるすべての人々に適用されます。