東京エレクトロン宮城 第3開発棟が体現する未来のSmart Factory
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IT社会の発展により、半導体の需要は年々増加している。それに伴い、半導体メーカーには生産体制の強化が求められている。東京エレクトロンのような半導体製造装置メーカーも、最先端技術の開発はもとより、お客さまの生産性向上への貢献が期待されている。そのような時代の変化やニーズに対応した最新鋭の開発拠点が、2025年4月に竣工した東京エレクトロン宮城の第3開発棟だ。第3開発棟建設の背景から今後の展望までを紹介する。
第3開発棟建設の背景と狙い
エッチング製造装置の市場は、微細化技術の進化とともに技術革新が続き、今後も大きな成長が見込まれている。第3開発棟の建築により、技術開発力をさらに強化し、拡大する市場と多様化する技術ニーズを見据え、お客さまの求める機能を備えた製品をタイムリーに提供することで、中長期における持続的な成長と社会の発展に貢献する。
半導体の生産性向上には、半導体製造装置が長期間にわたって安定して稼動し、故障や性能劣化が起きにくいことを確認・保証する「信頼性評価」というプロセスが欠かせない。より多くの装置を評価できる体制を整え、さらに、AIなどを活用した「Smart R&D」を推進し、業務の効率化と高度な研究開発の両立を目指している。
業務効率化やウェルビーイングを重視した環境
ルーティン業務においては、機械化・自動化に対応し、業務効率の向上を推進している。具体的には、これまで手作業でおこなっていた業務に新システムを導入。装置にタブレットのカメラをかざすことで自動でデータを読み取り、点検結果を記録している。開発棟内には、多様な形式の計器が無数点在し、従来の方法では自動収集が難しかったが、用力設備の日常点検にかかる業務負担を大幅に軽減することが可能となった。
これらの取り組みにより、大幅な工数削減を見込んでいる。東京エレクトロン宮城 執行役員 第二製品開発本部 本部長 佐々木 勝は、次のように話す。「社員は考える時間をより多く確保できるようになります。研究開発や品質改善などの業務に注力することで、装置の性能やお客さまの満足度が上がり、新たな引き合いの増加といった好循環を生み出したいと考えています。」

加えて、第3開発棟ではウェルビーイングの向上にも力を入れ、社員が快適に働ける環境づくりを重視している。その象徴とも言えるのが、クリーンルームに設置した「リフレッシュ窓」だ。クリーンルームは、一面真っ白で無機質な空間になりがちだが、窓があることにより、室内からも空模様など外の様子が分かり、より人間らしい環境で働けるようになる。これ以外にも、第3開発棟には休憩時間に使えるラウンジや、開放的なバルコニーも設置。勤務中にほっと一息ついて、リフレッシュできる環境を実現した。

Smart Factoryの実現へ
佐々木に、今後の抱負について聞いた。
「今回完成した第3開発棟は、デジタル技術を活用した高度な開発と、効率的なオペレーションを両立させることで、“Smart Factory構想”の実現を目指しています。
私たちは、最先端の開発を進めると同時に、お客さまに満足いただける製品をつくり上げることが使命と考えています。そのためには、単にお客さまのご要望に応えるだけのサプライヤーではなく、共に進化を目指すパートナーとして、WIN-WINの関係を築くことが重要であり、今後の事業成長においても鍵になると考えています。これには、より高度なアウトプットが必要になります。そういった業務に時間が使えるように、社員の負担を軽減し、より仕事に集中できる環境を整えていきたいです。
世界一の半導体製造装置工場になることは、東京エレクトロン宮城の設立当初からの目標です。第3開発棟の誕生によって、東京エレクトロン宮城の開発能力は大きく向上し、目標達成に大きく近づけると思います。皆さんと力を合わせて頑張っていきます。」
