スマホがプラットフォームに
パソコンからスマホへのシフトは、インターネットの世界でも起きている。インターネット広告はパソコンブラウザからスマホのブラウザへ、コンサートやスポーツのチケットを購入するe-コマースもパソコンからスマホに移行し始めている。ニュースはパソコンで見る時代からスマホで見る時代へ移りつつある。これまでパソコンで行ってきた活動がほぼスマホベースになりつつあるのだ。
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ブラウザを見たい場合、パソコンではエクスプローラやクロム、サファリなどのブラウザを立ち上げ、検索やURLの入力などで見たいページにたどり着く。しかし、スマホでは見たいページへいきなり飛ぶアプリを利用する。市場調査会社のフラリーアナリティクス (昨年ヤフーが買収)によると、スマホでは、ブラウザよりもアプリを使うケースが増えている(図2)。ブラウザでウェブを見るよりはアプリを使ってゲームや新機能を楽しむ傾向が強いのだ。
モバイルデータトラフィックの量は、モバイルパソコンやタブレットなどよりもスマホを使ったデータ量の伸びが著しい(図3)。2014年に毎月3EB(エクサバイト)程度のデータ量が2020年にほぼ10倍の30EBに達すると予測している。EBとはギガバイトの100万倍の記憶容量の単位である。現在でさえ、スマホのデータ量が、他のデバイスや音声データよりも圧倒的に多いのに、これからもますます増加していくことになるだろう。
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これはどのようなシーンを想定しているのだろうか。データ量が特に多い用途は動画である。音楽も多い。すなわち、スマホを使って動画や音楽、フェイスブックなどを楽しむ用途がますます増えていく。音声データはほとんど伸びず、フラットに見える。こういった動画、音楽データのトラフィック量は、モバイルパソコンやタブレット、モバイルルーターなどよりスマホの方が圧倒的に多い。
現状、ポストスマホの台頭はなく、10年以上はスマホに代わる、コンピューティングのプラットフォームは見えていない。この時代を予言したのは、2013年のモバイル通信業者の世界的な展示会モバイルワールドコングレス(MWC)の基調講演で、「2012年にスマホの出荷台数はパソコンの2倍を超えたので、スマホがコンピューティングのプラットフォームになったと言ってもよいでしょう」と述べた、クアルコム社の前CEO(最高経営責任者)であったポール・ジェイコブズ氏 (図4)だ。スマホの出荷量は2013年にパソコンの3倍になり、2014年には4倍になった。
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スマホは今、本当にコンピューティングのプラットフォームになったと堂々と言える。ではその結果、私たちの生活がどう変わるのだろうか。