枚葉成膜装置Episode™ 1、Episode™ 2 DMRの販売開始とEpisode™ 2 QMRリリース予定のお知らせ
東京エレクトロン(TEL、東京都港区、社長:河合利樹)は、枚葉成膜装置EpisodeTM 1とEpisodeTM 2 DMRの販売開始とEpisodeTM 2 QMRのリリース予定をお知らせします。
このたび、お客さまのデバイスの微細化や3次元化、成膜材料の多様化のニーズにお応えすべく、枚葉成膜装置のラインアップを拡充します。
Episode 1は、最大8プロセスモジュールの搭載が可能なプラットフォームです。お客さまのデバイスの微細化に伴い要求される複雑なプロセスに対応するため、複数プロセスの連続処理が可能です。 また、本装置には、シリコンの自然酸化膜を除去するモジュールOPTCURETMとチタンを成膜するモジュールORTASTMを取り揃えており、先端ロジックデバイスの金属配線の接触抵抗低減を実現するとともに、今後、さらなる接触抵抗の低減に向けた新材料の成膜プロセスの開発を加速していきます。
Episode 2 はウェーハを2枚同時に搬送するプラットフォームです。本装置は、高生産性と省フットプリントを両立しており、お客さまの工場における生産性向上に貢献します。また、2種類のコンセプトのプロセスモジュールをラインアップする予定です。
DMR(Duo matched reactor)は、2枚のウェーハを同時に成膜するモジュールで、多くのメモリデバイスメーカーで採用実績のあるTriase+ TM EX-IITM シリーズを踏襲し、デバイスのさらなる3次元化と高アスペクト比*に対応するさまざまな新機能を搭載しています。
QMR(Quad matched reactor)は、4枚のウェーハを同時に成膜するモジュールで、市場成長が見込まれるプラズマ成膜プロセスに対応する独自のプラズマ源を搭載しています。
なお、Episode 2 QMRは2026年の量産採用を想定し、リリースを計画しています。
Episodeシリーズは、従来機にはない強化された装置データ収集とエッジ情報処理システムを搭載し、解析アプリケーションなどを提供することで、装置稼動率とエンジニアの作業効率の改善を可能にします。また装置稼動状況とエネルギー使用情報をデータベース化し活用することで環境負荷低減を実現していきます。
東京エレクトロン 執行役員 兼TFF BUGM 中谷 茂樹は、「Episodeシリーズは、長らくご採用いただいたTriase+シリーズから、さらに複雑な成膜プロセスに対応し、高生産性と高い環境性能を実現した枚葉成膜装置です。
今後もお客さまのニーズにお応えすべく、継続的な技術開発とプロセスモジュールの拡充をおこなってまいります」と述べています。
* アスペクト比:ウェーハ上に形成されたパターンの深さと幅の比