TOKYO ELECTRON LIMITED
Digital Transformation

デジタルトランスフォーメーション(DX)

デジタルトランスフォーメーション(DX)の考え方

半導体は経済活動と社会を支える基盤であり、当社を取り巻く市場は今後も拡大が見込まれます。当社は、革新的な技術をもつBest Productsと付加価値の高いBest Technical Serviceの提供を通じて、企業価値の向上に取り組んできました。持続的な価値創造でさらなる成長を実現するため、「開発・製造を中心とした高付加価値の創出*」に加え、「経営・業務オペレーティングモデルの高度化を通じた戦略の実行力の強化」をDXによる変革の2つの柱に位置づけて、実行しています。
中核機能として、装置開発からサービスまでを一連で捉えたDXソリューション「Epsira™」の開発を推進する体制を構築するとともに、経営企画、業務プロセス改革、デジタル/IT機能を一体的に統合し、戦略立案から業務変革・実行までを全社の業務部門とシームレスに連携して推進する体制を整えています。

研究開発

据付・保守サービス

戦略と実行の循環を実現するオペレーティングモデル

業務改革の推進を通じて当社が目指すオペレーティングモデルの特徴は、戦略を現場で一貫して実行するとともに、業務から得られる情報を適時に経営判断へ反映する循環型の仕組みにあります。業務のあるべき姿を起点に、業務プロセス、データ、IT、人の役割を一体で設計・運用することで、環境変化に応じて柔軟に判断・実行できる仕組みを構築しています。
こうした取り組みにより、事業規模の拡大に伴う業務量の増加を人員増加に依存することなく、組織全体の効率性と処理能力を高めて生産性を向上させ、事業成長を支える基盤を強化しています。同時に、社員一人ひとりが能力を発揮し付加価値の高い業務に集中できる新たな働き方 (New Work Style) の実現に向け、個々の意欲や強みが主体的な行動と成果につながる環境を整えることで、「やる気重視経営」を推進しています。また、生産性、業務プロセスのリードタイム、工数などの指標を用いて取り組みの効果を把握・管理し、経営会議やディビジョンオフィサーズ・ミーティングにおいて進捗や成果を共有・議論しています。整理された情報は、取締役会における経営の考え方の検討に反映・活用されています。

データに基づく経営と業務プロセス改革

循環型オペレーティングモデルを経営や業務の中で機能させるため、当社は「データドリブン経営」と「業務プロセス改革」を戦略軸として位置づけています。
データドリブン経営では、グループ全体のデータ基盤を強化し、役割や機能に応じた指標設計を通じて状況把握および意思決定の質・スピードの向上を図ります。業務プロセス改革では、全体最適の視点からデジタル技術を活用して業務のあり方を再設計し、標準化・最適化された業務プロセスによりデータの質と可視性を高め、データドリブン経営を下支えします。
これらの活動が相互に連動することで、戦略と実行の循環を日々の業務に定着させ、開発・製造をはじめ事業活動全体で高度なデータ活用と業務最適化を実現します。経営目標に基づくロードマップの策定およびAIや市民開発を含むデジタル技術活用の環境整備をおこなうとともに、現場での実践を通じて変革を推進し、経営・業務の仕組みの最適化を牽引することで、継続的な高付加価値の創出と全社的な価値創造を支えています。

業務効率化

当社では、生産性と品質のさらなる向上を目指した新基幹システム(ERP*)の導入を進めています。業務や国の垣根を越えて運用される本システムの目的は、①大幅な業務効率の改善、②変化に迅速に対応した経営判断、③デジタルトランスフォーメーションを見据えたグローバル統合情報の活用の実現により新たな価値を創出することです。
2021年度に本社において、また2022年度には国内の保守パーツ倉庫においてそれぞれ本システムの導入を完了しました。今後はこれまでの過程で得られた知見を最大限に活用し、海外
現地法人および国内製造拠点への導入を順次進めていきます。また、パートナー企業さまとのご協力のもと、業務の改善および効率化やシステムパフォーマンスをさらに強化するための機能開発などをおこないグローバル統合システムを実現します。

新基幹システム概要
新基幹システム概要 Sales CRM(営業)、Schedule(計画)、Product Lifecycle Management(設計)、Supply Chain Management(調達)、Manufacturing Execution System(製造)、Warehouse Management System(倉庫)、Global Trade Management(輸出)、Service CRM(フィールドサポート)のITシステム 投資情報、引き合い、フォーキャスト、生産計画、生産準備、設計、受注、調達、製造、出荷、スタートアップ、技術検収、売上、ワランティ、ポストセールスの主要プロセスで構成されたERP(販売、在庫、会計)

ERP: Enterprise Resource Planning。企業の「会計業務」「人事業務」「生産業務」「物流業務」「販売業務」などの基幹となる業務を統合し、効率化、情報の一元化を図るためのシステム

Smart Production構想の実現によるワールドクラスの製造オペレーションの確立

ワールドクラスの製造オペレーション

当社は、社内外の環境変化に柔軟に対応し、お客さまのご期待に応えるべく、コーポレート生産本部を中心に以下のテーマにおいて取り組みを推進し、「ワールドクラスの製造オペレーション」の実現を目指しています。

当社は、Shift Left (フロントローディング) の推進により、プロジェクトごとにおこなっていたリスク抽出を、全社的にリスクを一元化し共有する設計プロセスへ移行することで、リスクの抽出漏れの防止に取り組んでいます。また、装置不具合やフィールド不具合に関するKPIを新たに設定し拠点間での横展開を進めるとともに、グループ全体におけるKPIのトレンド分析をおこない改善を図ることで、さらなる品質向上に努めています。

安全品質

半導体製造装置事業においては、サプライチェーンマネジメントの重要性がより一層高まっています。安定的な調達や法規制の遵守、リスク部品の把握に向けたサプライチェーンの可視化、また各製造会社間の連携による調達プロセスや部品コスト、部品在庫の最適化などに取り組んでいます。加えて、社会的責任と環境に配慮しながら、サプライチェーン全体で持続可能な調達活動を展開しています。

調達

当社は「One-touch立ち上げ」の実現に向け、設置・接続の簡素化や、計測・制御技術の開発による立ち上げ期間の短縮と作業品質の向上、また人為的な事故のリスクや作業ミスの低減を図っています。装置の立ち上げ後のプロセスチューニングの自動化や自律化により高品質な装置を短納期で引き渡すとともに、メンテナンス時間の短縮により稼働率を向上させることで、お客さまにおけるさらなる生産性の向上に貢献します。

one-touch 立ち上げ

当社はSmart Production構想の実現に向け、受注から製造、ならびにお客さまの拠点での装置据付やメンテナンスに至るまで、バリューチェーン全体を対象とした生産革新に取り組んでいます。生産データの連携・活用や情報の可視化を通じて、製品品質や業務品質の向上を図るとともに、自動化・標準化の推進により、生産性の大幅な向上を追求しています。

生産
Smart Production ビジョン