フィールドソリューション
フィールドエンジニアの顧客対応力の強化
さらなる事業規模の拡大に対応するため、フィールドエンジニアを増員し戦力としていち早く活躍できる人材の育成や、既存のフィールドエンジニアのスキル向上を効果的に図ることが極めて重要です。また、グローバルな視点でリソース配分を最適化し、需要の高いエリアに重点的に人員を配置することや、高い専門性をもつ人材を必要とするエリアへ適切に配置転換することが不可欠です。
地政学的要因や国策による投資支援を背景に、事業展開をグローバルに進めるお客さまや、新たに半導体産業に参入するお客さまが増加しており、サポート拠点のさらなる拡充の重要性が高まっています。それぞれのニーズや特性を理解した上で、現地法人やビジネスユニットの枠を超えて、必要な能力をもつ人材や適切なリソースをアサインし、お客さまの生産能力の向上に貢献する体制を構築しています。
当社ではSEMI (国際半導体製造装置材料協会) の基準を満たしたグループ共通のスキル管理体制を構築し、毎年細かく設定された目標に基づいて継続的なスキル向上に取り組んでいます。また、当社のフィールドエンジニアに求められるスキルと経験を入社後3年間で獲得する「一人前育成プログラム」によって、採用した人材を効果的に育成します。さらに、海外現地法人向けエキスパートエンジニア教育として、国内製造拠点でトレーニングを受けたエンジニアを帰国後に現場に再配置するプログラムを展開しています。このプログラムでは、エンジニアが装置技術に関する知識を深めるとともに、開発・製造部門とのコミュニケーション強化も図ります。プログラム期間中も、所属する海外現地法人のエンジニアを日本から支援することで、お客さまの状況をタイムリーに把握し、帰国後すぐに現場リーダーとして活躍することができます。
これらの取り組みにより、当社のサービスは、迅速性や効率性、また献身的な姿勢などの点においてお客さまから高い評価をいただいています。今後もお客さまからのフィードバックを顧客対応力の強化に生かしていきます。
知識や経験の共有による新たな価値の創造
当社では、若手・中堅社員が自らキャリアパスや将来像を描くきっかけとなるよう、業務経験の豊富な社員がこれまでのキャリアを通じて習得した学びや気付きを社内イントラネットに公開しています。この取り組みを海外現地法人へ展開し、顧客第一主義や風通しの良さ、チームワークといった当社のDNAを、グローバルの若手・中堅社員に継承し、時代の変化に対応しながら新たな価値の創造を目指しています。
装置のライフサイクルを延長するサポート
お客さまに長く装置をお使いいただくための取り組みの一環として、装置のライフサイクルを延長するサポートサービス「LEAP*」を展開しています。半導体製造装置のサポートは、パーツの生産が中止となることや、安全および品質維持が困難となることから、通常、装置の生産中止後7年~8年で終了します。このためサポートが終了した装置は廃棄され、後継装置への入れ替えがおこなわれます。このような状況において、当社では生産中止パーツの再設計をおこない、修理などのサポート体制を再構築し強化することで、生産中止後15年以上の期間にわたり装置のライフサイクルの延長を可能とするサポートを提供しています。
装置の仕様や運用に関する変更管理の制約から装置の入れ替えが難しいお客さまや、装置の継続的な活用を望まれるお客さまの支援をおこなうことで、装置の廃棄を減らし環境負荷低減の取り組みを推進するとともに、お客さまの長期間にわたる装置の運用に貢献します。
LEAP: Lifecycle Extension and Availability Program
付加価値の高いBest Technical Serviceの提供
近年では、半導体デバイスの微細化・高積層化を実現する製造プロセスに対する高度なサポート技術の提供や、さらなる生産性の向上、環境負荷の低減などに関するお客さまからのご要望が増えています。これらのご要望にお応えする付加価値の高いBest Technical Serviceを提供するため、フィールドエンジニアの育成に加え、DXソリューション「EpsiraTM」を展開し、デジタル技術や情報通信技術を活用したサービスの提供、および業務効率の改善を図っていきます。
日々のサービスサポートにおける作業履歴や装置に関する各種情報は、グローバルに一元化して管理しています。一元化されたデータを有効活用するために、データ基盤の開発を進めるとともに、その基盤を活用するための各種DXツールの導入やクリーンルームからのアクセスの整備も進めています。
フィールドエンジニアは、各種ツールを用いてデータ基盤から過去のトラブル対応事例や作業手順書、作業・改造履歴にアクセスし、トラブルシューティングの精度向上やトラブル解決時間の短縮を図ることで、迅速かつ高品質なサービスの提供に役立てています。また、お客さまのクリーンルーム内にいるエンジニアを遠隔支援するリモートサポートツールを展開し、装置データを効率的に解析することで、効果的なサポートを能動的に提案していきます。このようなEpsiraTMの展開を推進し、お客さまの生産性向上に取り組んでいきます。
当社では、お客さまの製造拠点にフィールドエンジニアが常駐して装置の保守をおこなうサービス、従量課金や定額課金による保守作業、また保守部品・消耗部品の提供、部品のリペアを総合的におこなう包括契約型サービス (TEL SERVICE ADVANTAGE™) など、装置の安定稼働に向けたさまざまな契約型サービスを提供しています。さらに、装置から出力されるデータを集約して分析し、主要部品の故障時期の予測や事前の交換提案をおこなうことで、トラブル発生の未然防止やプロセス性能の安定化を図り、お客さまの装置稼働率向上への貢献に努めています。
エンジニアのスキルアップ
当社はフィールドエンジニアのトレーニング体制の強化やグローバル化の推進を目的として、2019 年にトレーニングオペレーションセンターを設立しました。同センターは、SEMATECH(米国半導体共同開発機構) の基準を満たした当社グループ共通のスキル管理体制を構築しています。客観的に測定されたエンジニアのスキル情報をもとに、最適な人材配置をおこない、お客さまへのサービス提供に役立てています。
2020 年度は、海外現地法人におけるエンジニアのスキル向上のため、エキスパートエンジニア教育を開始しました。海外のテクニカルサポートエンジニアがテクニカルサポートのみならず、開発に関わる高度なスキルを国内製造拠点で実践的に習得できるトレーニングなどを展開しています。また、2020 年度に設置されたグローバルデータエンジニアリングチームのフィールドエンジニアを対象に、デジタルトランスフォーメーション* (DX) 専門のデータアナリストを育成するトレーニングも実施しています。
2021 年度には、DX スキルを習得したフィールドエンジニアが、業務効率化に寄与するプログラムを開発し、グローバルに展開しています。本プログラムをフィールド情報のデータベースと連携させることで、フィールド情報の更新や分析、また見える化を自動でおこなうことが可能となりました。
デジタルトランスフォーメーション: デジタルトランスフォーメーション (DX) による生産性向上参照