TOKYO ELECTRON LIMITED

顧客価値創造

グローバルオペレーションの展開

お客さまにとって唯一無二の戦略的パートナーとなるため、Customer Collaborationグループを設置し、顧客対応力のさらなる強化に努めています。Customer Collaborationグループは、従来からのお客さまである大手半導体メーカーを対象に、メモリ、ロジック、ファウンドリなどにおける次世代の最先端技術のニーズを共有いただき新技術開発につなげていくAccount Sales本部と、急成長する中国市場や産業用IoT市場向けの製品を取り扱う国内外のお客さまのご要望に対応するGlobal Sales本部で構成されています。
これら2つの本部が、ビジネスユニット、開発・製造部門、サービス部門、海外現地法人などと密接に連携し当社グループ全体でグローバルオペレーション (=One-TEL) を展開することで、お客さまの求める技術やサービス、ソリューションなどを迅速に提供しています。

幅広い製品ラインアップを生かした提案活動

当社は、前工程における成膜、塗布・現像、エッチング、洗浄といった連続した4つのキープロセスの装置や、後工程における検査やボンディング/デボンディングプロセスの装置など、幅広い製品ラインアップを展開しています。これらを生かした提案活動をおこなうことでお客さまの課題を解決し、競争優位性の高い半導体製造の実現に貢献します。
前工程においては、①バッチ、セミバッチ、枚葉の特性を生かしながら新材料や新構造に対応し、最適な膜厚および膜質制御を可能とする成膜装置、②最先端のEUV露光に対応する塗布現像装置、③微細な構造への精密加工や高選択比の深い穴や溝の加工を実現するエッチング装置、④微細なパターンを倒壊させることなく歩留まり低下の要因となる異物や残渣を除去する洗浄装置を中心に、革新的かつ究極のプロセス性能をもった装置開発を進めています。連続した4つのキープロセスの装置を有することにより、前後の工程の理解に基づくプロセスインテグレーションをはじめ、さまざまなアプローチにより、お客さまの課題に対するソリューションの提案を可能にしています。具体的な提案には、極めて狭いパターニング加工に必要なハードマスクの成膜とエッチングにおけるプロセス手法や、深穴エッチング後に生じる残渣物に応じた洗浄方法および洗浄後の表面状態に応じた前処理を含む成膜手法などが含まれます。

後工程においては、ウェーハ検査工程で使用されるウェーハプローバや3次元実装を実現するボンディング/デボンディング装置なども取り揃えています。今後は生成AIサービスの性能向上と応用範囲の拡大に向けて先端ノードを用いた微細化技術とともに半導体のさらなる高性能化が求められます。その高性能化を実現するために、Chipletと呼ばれる個片化した半導体を組み合わせたアドバンスドパッケージング技術の導入が加速しています。これらの要求に応えるべく、当社ではChipletに不可欠なKGD*向けテスト装置の導入や、次世代の微細化技術とパッケージング技術のそれぞれに必要なボンディング工程へのソリューションの提供を積極的に進めていきます。
これらの取り組みに加えて、装置の稼動率の最大化を目指したリモートサポートシステムやソフトウエアを含めた最適なソリューションを提供することで、お客さまの開発・製造における生産性や品質の向上に貢献していきます。また複数世代にわたる製品の製造に関するお客さまからのご要望に対応すべく、納入済装置の性能改善にも継続的に取り組んでいます。

KGD: Known Good Die。信頼性も含めて品質保証されている半導体チップ