マテリアリティの特定

東京エレクトロンでは、社会課題や事業環境、ステークホルダーの皆さまのご期待、自社の状況を鑑み、中長期的に企業価値を向上させていく上で重要であるマテリアリティを特定しています。マテリアリティごとに中期および単年度目標を設定し、それらの達成に向けてさまざまな活動を展開しています。

課題の認識

社会環境

世界経済の堅調な成長が予測される一方、異常気象や自然災害、国家間紛争やテロ、水危機や食料危機、人口問題やサイバー攻撃など、人類はさまざまな社会課題に直面しています。当社は、SDGsや国連グローバル・コンパクト、RBAや第三者機関の提言などを考慮し、バリューチェーン全体を通して社会課題の認識を深めています。

SDGs(国連の持続可能な開発目標)

2015年に国連で採択された、地球を守りよりよき将来を実現するための世界共通の目標です。「誰一人取り残さない」を理念として掲げ、2030年までに達成すべき17の目標、169のターゲットが設定されています。

東京エレクトロンはSDGsを支援しています



事業環境

IoT時代の幕開けとともに、人工知能やAR・VRなど新たな技術をベースとしたさまざまなアプリケーションが登場し、半導体の用途はさらなる広がりを見せています。またFPDの分野においても、大画面化や高解像度化、有機ELの普及、またこれに伴うデザイン性、応用領域の広がりなど、技術の変化とともに価値創出機会が高まっています。半導体やFPDはまさに変局点を迎えており、社会インフラの中核を担うものとして新たな成長フェーズに入っています。技術がより高度化・多様化していく状況において、半導体・FPD製造装置メーカーには、将来を見据えた革新的な技術を開発し、タイムリーに提供していくことが求められています。また、装置の生産性向上や延命化など、保守サービスの重要性も高まっています。  

リスクと機会

当社を取り巻く社会環境・事業環境を鑑み、サステナブルな事業展開に関連が深いリスクと機会を検討しました。

  社会テーマ TELにおけるリスク   想定される機会
気候変動を含む環境問題

● 法令違反や業界行動規範未対応

● 事業コストの増加

● オペレーションコストの削減

● 製品の環境性能向上と事業機会の創出 

テクノロジーの進化

● 製品優位性の低下

● 顧客満足度の低下

● 革新的なイノベーションの創出

● 競争優位性の確保

人口動態の変化

● 人的資源の確保

● 開発力・サポート力の低下

● 企業競争力の強化
持続可能な企業経営

● 倫理・コンプライアンス違

 反

● 監視牽制機能の脆弱化

● 実効性の高いガバナンス

● 健全で透明性の高い経営によるステークホルダー

 との信頼関係

サプライチェーンマネジメント

● 供給体制の脆弱化

● お取引先さまとの関係悪化

● 協業による新たな価値の創造

● 持続可能な調達の確立

ステークホルダー視点での課題検討

ステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションを通じて得られたご意見やご期待を踏まえて、当社の課題について重要性を検討しました。

分析と抽出

社会環境や事業環境、ステークホルダーの皆さまの声を把握し、リスクと機会を分析した上で、自社の基本理念や経営理念に照らし合わせ、マテリアリティを抽出しました。

当社は複数の製品ラインアップを有する装置メーカーとしての強みを生かし、最先端技術によるデバイスの製造や生産性の最大化、環境負荷の低減など、お客さまにさまざまな価値を提供することで、より便利で豊かな社会の実現に貢献できると考えています。中期経営計画における3つの強化項目である「製品競争力」「顧客対応力」「生産性向上」に、それらを支える「人と職場」「経営基盤」を加えた5つをマテリアリティとして抽出しました。

妥当性の検討と特定

外部有識者の意見も取り入れながら、レビュー会議にてマテリアリティの妥当性を検証しました。その結果、「製品競争力」「顧客対応力」「生産性向上」「人と職場」「経営基盤」が2018 年度のマテリアリティとして適切と判断しました。当社 は、中長期的な視点から、これらのマテリアリティに対する取り組みを推進し、さらなる成長を目指します。

特定したマテリアリティ

マテリアリティ中期目標重点テーマ
製品競争力強いネクストジェネレーションプロダクトの創出 技術革新への挑戦
● 製品の環境貢献 
顧客対応力唯一無二の戦略的パートナーになる● 顧客価値創造
● 顧客満足度の向上
生産性向上経営効率向上の継続的な追求● 品質マネジメント
● バリューチェーンにおける品質の向上
人と職場夢と活力の最大化● ダイバーシティ
● キャリア形成
● ワーク・ライフ・バランス
● 健康と安全
経営基盤価値向上に向けた経営基盤の構築● ガバナンス・コンプライアンス
● 人権
● 環境マネジメント

● サプライチェーンマネジメント

CSR目標と実績

当社は、マテリアリティとそれぞれの重点テーマに沿った年度目標および中期目標を設定しています。目標達成に向けた取り組みをグループ全体で推進し、結果を評価・改善につなげ、企業価値のさらなる向上を目指します。

2017年度

マテリアリティ
重点テーマ


年度目標


実績

製品競争力の

強化

価値創造に向けた

技術革新への挑戦

・全機種における次世代向け新製品数

 の割合(3ヵ年移動平均) 5%以上

・9.2%を達成

・グローバル特許出願率 前年水準を

 維持

・前年度水準を維持し76.0%を達成
製品の環境貢献

・ウェーハ当たりのエネルギー使用

 量・純水使用量 10%削減
(2018年度まで、2013年度比)

・4機種で達成済み

顧客対応力の

強化

顧客ニーズの
的確な把握

・顧客満足度調査 3点以上(満足)

 の項目の割合 100%

・64.9%を達成

顧客価値創造のための

ソリューション

・お客さまにおけるTELの価値向上

・旺盛なメモリ需要を背景に、主要顧客
 におけるTEL装置採用率の向上を達成

・FS事業の売上高 前年度比増加・前年度比31.4 %増加
利益体質の
強化
高品質製品・品質改善コスト 前年度比削減・前年度比9.8%削減

プロセスの
付加価値向上

・ビジネスプロセスの見直しによる
 営業業務工数 前年度比削減

・営業業務を支援するシステムの一部を
 導入

活力ある
人と職場

人権と

ダイバーシティ



・入社3年後定着率 100%

 
・年次有給休暇取得率 70%

・ヘルスケアプラットフォーム
「Pep Up」の普及率 前年度比増加

・92.9% → 93.4%に向上
 2年目社員向け「ステップアップ活動

 研修」などの取り組みを実施

・64.1% →64.3%に向上
 (前年度比0.2ポイント増加)
 期初に時間外労働削減施策方針を発信
 し休暇取得を促進

・2割増加(47.1% → 67.2%に向上)
 活動量計を配布し健康への自覚を促進

ワーク・ライフ・

バランス

人材開発
健康
持続可能な
経営基盤

コーポレート

ガバナンス

・取締役会実効性評価の結果認識され

 た課題に対する改善


・内部通報制度の見直し
 (社外窓口の新規設置、対象者
 範囲など)

・「討議時間の拡充」という課題に対
 し、1泊2日のオフサイト会議を開催
 して中長期の成長戦略など、経営方針
・戦略に関する討議時間を拡充

・国内グループ会社の社外窓口、お取引
 先さま通報窓口を設置

安全マネジメント

・労働時間20万時間当たりの人身事故

 発生率(TCIR) 0.5未満

・0.38を達成
環境マネジメント

・エネルギー使用量(原単位) 
 前年度比1%削減
・水使用量(原単位) 2011年度
 水準を維持

・11事業所中6事業所で達成* 
・14目標中11目標で達成

サプライチェーン

マネジメント

・サプライチェーンCSRアセスメント

 を実施したサプライヤー率 
 調達額の80%以上

・調達額80%以上を占めるサプライヤー
 にアセスメントを実施

* 見直し後の新原単位による

2018年度

マテリアリティ
重点テーマ

年度目標

中期目標

関連するSDGs 
製品競争力技術革新への挑戦

・全機種における次世代向け新製品数

 の割合(3ヵ年累計) 20%以上

強いネクストジェネレーションプロダクトの創出





































・グローバル特許出願率 前年水準を

 維持

製品の環境貢献

・ウェーハ当たりのエネルギー使用量・

 純水使用量 10%削減
 (2018年度まで、2013年度比)

顧客対応力顧客価値創造・お客さまにおけるTELの価値向上唯一無二の戦略的パートナーになる

・FS事業の売上高 前年度比増加
顧客満足度の向上

・顧客満足度調査 3点以上(満足)

 の項目の割合 100%

生産性向上品質マネジメント・品質改善コスト 前年度比削減経営効率向上の継続的な追求

バリューチェーンにおける品質の

向上

・ビジネスプロセスの見直しによる

 営業業務工数 前年度比削減

人と職場ダイバーシティ・女性管理職比率を倍増
 (2020年度まで、2017年度比)
夢と活力の最大化

キャリア形成

・1人当たりの受講講座数 前年度比
 10%増

ワーク・ライフ・バランス・年次有給休暇取得率 70%
健康と安全

・健康年齢*1と実年齢の差を1.5

 ポイント減

 (2020年度まで、2017年度比)

・労働時間20万時間当たりの人身事故

 発生率(TCIR) 0.5未満

経営基盤

ガバナンス・

コンプライアンス

・取締役会実効性評価の結果、認識され
 た課題に対する改善
・内部通報の社外窓口の海外展開/社内
 窓口の再
整備

価値向上に向け
た経営基盤の
構築




人権・人権教育受講率 100%
環境マネジメント

・各事業所におけるエネルギー使用量

 (原単位*2 前年度比1%削減

各事業所で設定した原単位*3による

 使用量 2011年度水準を維持

サプライチェーンマネジメント

サプライチェーンCSRアセスメントを

 実施したサプライヤー率 

 調達額の80%以上

*1 健康年齢: 健診結果に基づいて生活習慣病リスクを年齢で表現した指標
*2 原単位: 各地区ごとに開発評価機台数、生産台数、床面積、工数の複合重みづけにて算出
*3 原単位: 各地区で床面積、人数などをもとに算出