No.002 人と技術はどうつながるのか?
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また、セルシスから発表された人型入力デバイス「QUMARION」も面白い。QUMARIONは、人型フィギュアの関節を動かして、そのポーズをPCに取り込むためのデバイスである。これまで、PCで3Dキャラクターを操ることは非常に手間のかかる作業であり、作業者の熟練を要したが、QUMARIONを利用すれば、従来のキーボードやマウスでは不可能だった、直感的な操作が可能になる。

[写真] QUMARIONには32個のセンサーが搭載されており、全身16ヵ所の関節の角度を、毎秒120フレームで取り込むことが可能。QUMARIONパッケージの初回限定価格は6万7800円と、この種のデバイスとしては破格に安い

3Dプリンタの低価格化がもたらす
パーソナル・ファブリケーションの世界

入力デバイスと同様に、出力デバイスも3D化が進んでいる。従来の出力デバイスの代表としては、プリンタやディスプレイが挙げられるが、プリンタを3D対応にしたものが3Dプリンタ、ディスプレイを3D対応したものが3Dディスプレイである。3Dディスプレイは、裸眼型と眼鏡型に大別でき、後者はさらに液晶シャッター方式と偏光方式に分けられる。3Dディスプレイは、映画館やテーマパークなどでは、かなり古くから実用化されており、民生用品としても3Dテレビや3Dプロジェクターなどが販売されている。液晶一体型PCやノートPCでも、3Dディスプレイを備えた製品が登場しており、3Dに対応したコンテンツが不足しているという問題はあるが、一つのジャンルとしては定着したといえるだろう。現時点の裸眼3Dディスプレイはまだ発展途上であり、画質などに不満があるが、将来的には裸眼3Dディスプレイが主流になると思われる。

[写真] 3D表示に対応した富士通の「ESPRIMO FH98/HD」。偏光方式の眼鏡を利用するタイプだ

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