No.006 ”データでデザインする社会”
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経済

ビットコインの利用方法

手続きが非常に簡単なこともビットコインの特徴の1つである。

ビットコインを利用するためには、まず口座を管理するための「ウォレット」(財布)を作成する必要がある。インターネット上でクライアントソフトが無料提供されているので、これを自分のPCやスマートフォンにインストールすると、固有のビットコインアドレス(口座番号に相当)を持ったウォレットを作ることができる。そのほか無料でウォレットを作成できるWEBサービスもある。

WEBサービスでウォレットを作成したところの写真
[写真] WEBサービスでウォレットを作成したところ。この「113CpnaGoJ7KoWPSECeMbKmweB5HaeTqVJ」というのがビットコインアドレスになる

誰かにビットコインを送るときは、相手のビットコインアドレスと金額を指定して、送金ボタンを押すだけでいい。取引が承認されるまで、10分ほど待つ必要はあるが、必要な手順はたったこれだけだ。もちろん、これとは逆の手順で、ビットコインを誰かから送ってもらうことも可能だ。

このウォレットを使って0.0001BTCを送金した例の写真
[写真] ウォレットの送金画面。このように小数点を扱えるので、少額の決済にも利用できる

ビットコインは、Mt.Goxのような取引所で購入することができる。前述のように、日本にあったMt.Goxは破綻してしまったが、同様の私設取引所(ビットコインの取引所は全て私設で、"公認"はない)は世界中にあり、通貨とビットコインの取引が可能。取引レートは円やドルと同じように日々変動している。

そしてもう1つ、ビットコインを得る方法が「マイニング(採掘)」と呼ばれるものだ。ビットコインでは、取引の改ざんや二重利用を防ぐために、ハッシュ関数*1などの暗号技術が採用されており、その膨大な量の計算のために強力なCPUパワーを必要とする。「マイナー(採掘者)」としてP2Pネットワークに加わり、自分のPCのCPUパワーを提供することで、報酬としてビットコインが得られるようになっているのだが、このマイニングについては後で述べたい。

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