No.023 特集:テクノロジーで創る、誰も置き去りにしない持続可能な社会

No.023

特集:テクノロジーで創る、誰も置き去りにしない持続可能な社会

Visiting Laboratories研究室紹介

日本の農業をインドで役立てたい

サハ・スリスティさん

Telescope Magazine(以下TM) ── この研究室を選んだ理由は何でしょうか。

スリスティ ── 私は学部4年生の時に精密農業に興味を持ちました。農業ロボットやロボットアームのことを勉強して、そのような研究ができる研究室を探して、この研究室にきました。実際に来てみると、思っていた以上の研究ができるので、うれしく思います。この研究室では外で作業して、本当に農家の方に役立つ研究だと思いますので、来たかいがあります。

TM ── 具体的にはどのような研究をなさっていますか。

スリスティ ── ロボットトラクターの研究をしています。道路を検出して、自律的に走行できるトラクターを目指しています。大型のトラクターで農家の家から、次の農家へ順に無人で走行できるようにするための研究です。

TM ── 今は研究のどのレベルに来ていますか。設計の段階ですか。

スリスティ ── 道路を検出するための画像処理を勉強しています。この先は機械学習を使って認識精度を上げることを目標に掲げています。

TM ── 野口先生の所で得られたものは何ですか。

スリスティ ── 今まで大学学部でいろいろ勉強したのですが、これが得意というものがありませんでした。今は、プログラミングが得意になりました。以前は、それほど得意ではなかったのですが、スキルが磨かれました。

TM ── 今後、どのような自分のキャリアパスを考えていますか。

スリスティ ── 私はインドの農業のために何かをしたいと思ってここにきました。卒業したら、インドに帰って役に立つことをしたいと思っています。野口先生の研究室でいっぱい学んで、インドの農業発展のために尽くしたいと思います。

Profile

山﨑 歓友さん

山﨑 歓友(やまさき よしとも)さん

北海道大学大学院農学院 生産フロンティアコース 生物生産工学ユニット 農学専攻修士課程2年

1996年生まれ。2019年3月北海道大学農学部生物環境工学科卒業,北海道大学大学院農学院生産フロンティアコース生物生産工学ユニット農学専攻入学,現在にいたる。

サハ・スリスティさん

サハ・スリスティ(Saha Sristi)さん

北海道大学大学院農学院 生産フロンティアコース 生物生産工学ユニット 農学専攻修士課程1年

インド出身1996年生まれ。2018年7月Bidhan Chandra Krishi Viswavidyalaya, India (インド・ビダンチャンドラ農業大学) Faculty of Agricultural Engineering (農業工学部)卒業,2019年4月北海道大学大学院農学院 生産フロンティアコース生物生産工学ユニット農学専攻入学,現在にいたる。

Writer

津田 建二(つだ けんじ)

国際技術ジャーナリスト、技術アナリスト

現在、英文・和文のフリー技術ジャーナリスト。
30数年間、半導体産業を取材してきた経験を生かし、ブログ(newsandchips.com)や分析記事で半導体産業にさまざまな提案をしている。セミコンポータル(www.semiconportal.com)編集長を務めながら、マイナビニュースの連載「カーエレクトロニクス」のコラムニストとしても活躍。

半導体デバイスの開発等に従事後、日経マグロウヒル社(現在日経BP社)にて「日経エレクトロニクス」の記者に。その後、「日経マイクロデバイス」、英文誌「Nikkei Electronics Asia」、「Electronic Business Japan」、「Design News Japan」、「Semiconductor International日本版」を相次いで創刊。2007年6月にフリーランスの国際技術ジャーナリストとして独立。著書に「メガトレンド 半導体2014-2023」(日経BP社刊)、「知らなきゃヤバイ! 半導体、この成長産業を手放すな」、「欧州ファブレス半導体産業の真実」(共に日刊工業新聞社刊)、「グリーン半導体技術の最新動向と新ビジネス2011」(インプレス刊)などがある。

http://newsandchips.com/

TELESCOPE Magazineから最新情報をお届けします。TwitterTWITTERFacebookFACEBOOK